小森香折文 中川洋典絵 リブロポート 2005年
親子四人が、食卓で朝食をとっています。さあ、この絵の中に、牛でできている
ものを見つけてください。牛乳、チーズ、バターはもちろん、おかあさんのペンダントは牛の顔だし、クッションは牛柄、玄関マットには「COW」って書いてあるし・・・。
つぎのページから答え合わせが始ますのですが、牛乳からとれる食品については4ページで終わりです。あとは、屠殺場、食肉市場を経て、肉牛が焼き肉になるまでが描かれます。パック詰めの肉が、もとは生きていた牛だということを、きちんと教えてくれる本です。
さらに、牛の皮、骨、爪、・・・牛の体のあらゆる部分が加工されて人間の使うものになっています。最後に再び初めの台所。さあ、あらためて牛探しをすると、あるわあるわ。
「人間は、牛の命をもらっている。そして牛の命を生かすのも、人間」これが作者のメッセージです。