いろいろいっぱい

ニコラ・デイビス文 エミリー・サットン絵 越智典子訳 ゴブリン書房 2017年

副題が「ちきゅうのさまざまないきもの」

科学絵本。術語は難しいですが、ひらがなが多用してあるので、興味のある子どもなら低学年でも読めます。

「ちきゅうにはなんしゅるいのいきものがいるとおもう?」との問いかけから始まります。「ひとつ」「ふたつ」「みっつ」と数えていって、「いっぱい!」
 
虫、花、象といった子どもの好きな物が描かれ、つぎには多種多様なきのこ。そして微生物。大きさの多様性を教えたあとは、棲家の多様性。砂漠、島。鳥の羽のすきま。それからつぎは、種類の多様性。見た目が違うのに種類は同じだったり、見た目がそっくりなのに違う種類だったり。
 
「すべての生きものが複雑にからみあってひとつの大きくて美しい模様を織りあげているようだ」という説明(主張)とこまやかな素朴な絵とがマッチしています。
 そして、人間がこの模様をこわしている、人間もこの模様がないと生きられないのに。 

同じ作者たちの『ちいさなちいさな  めにみえないびせいぶつのせかい』もおすすめです。

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