岡田よしたか作 ブロンズ新社 2012年
主人公は、きつねうどん。どんぶりばちから威勢よくのびている二本のうどんが手になって、お箸もつかめるし、腕組みもできます。
うどん屋にうどんの出前の電話がきます。ダイヤル式の黒電話!
「うーやん でまえや。たのむでー」
「ほな いってきますう」
人手不足なので、うどんのうーやんは、自分でお客さんの家に行かなければなりません。威勢よく走りだすと、後ろから、おあげとお箸が追いかけます。
途中で出会ったやせねこに、うどんを食べさせてやり、半分に減ったうどん。困ったうーやんは、お客の家に向かう道で会った者たちと仲間になって、どんぶりに入れていきます。そうめん、めざし、うめぼし、とうふ、たこやき、ミニトマト、コロッケ、エビフライ。川をわたり、山を越え、河内音頭を歌いながら進みます。
名付けて、にぎやかうどん!
大阪弁の文章なのですが、関西人でなくても、なりきって読めばきっと楽しいと思います。