エリック・カール作 もりひさし訳/偕成社 1986年
モニカがベッドに行こうとすると、お月さまがとっても近くに見えました。
お月さまと遊びたくなったモニカは、パパに、お月さまをとってとたのみます。
パパは、長い長いはしごを持って来ますが届きません。
そこで、はしごを高い高い山にかつぎあげて登って行きます。
パパはお月さまに届きましたが、お月さまがあんまり大きすぎて、持って降りることができません。
さて、そこで、パパはどうやってモニカにお月さまを取ってあげたでしょうか?
はしごの長さや山の高さ、月の大きさを描くために、エリックカールは、本の形をはみ出します。紙を継ぎ足して広げ、ページの使い方が自由自在です。幼児が絵を描くときと同じ自由さがあります。
月を持って来るというファンタジーですが、月の満ち欠けをちゃんと教えてくれます。
父親が、当たり前のように子どもの願いをかなえてやるすがたに、温かな愛情を感じます。