ケイティ・スリヴェンスキー文 ハンナ・サリヤー絵 大竹英洋訳 BL出版 2024年
そのオオカミの子は、生まれたときから、自分はきょうだいたちとは違うという違和感を持っていました。きょうだいたちは、ほんとうにオオカミらしいのに、じぶんはちっともオオカミらしくない。
オオカミの子は、オオカミらしくなろうと、努力します。でも、きょうだいたちにはなかなか追いつけなくて、孤独を感じます。そして、あるとき、ほんとうに群れに取り残されてひとりぼっちになってしまいます。そもとき、見たこともない動物と出会います。その動物とオオカミの子は、少しずつ、少しずつ近づいて行きます。
巻末に、解説があって、地球上に犬があらわれる前はどんなだったか、犬の起源はどんなだったか、犬はなぜ人に飼われるようになったか。それらの探求をもとにこの絵本は書かれています。絵は内容にマッチして、オオカミの子への愛にあふれています。