ロバのシルベスターとまほうの小石

ウイリアム・スタイグ作/瀬田貞二訳/評論社 1975年

シルベスターの趣味は小石集め。小さな子どもによくある楽しみですね。ある雨の日、シルベスターは、赤く光ってビー玉のような真ん丸な小石を拾います。それを持って、ふと「雨がやんでくれたら、なあ」とつぶやくと、いっぺんに雨がやんで、お日様が輝きました。
赤い小石は、なんでも願いのかなう小石だったのです。
シルベスターは、大喜びで、小石を持ってお父さんとお母さんのもとへ帰ろうとしました。その途中、ライオンに会って食べられそうになります。とっさに小石に願い事を言います。「ぼくは岩になりたい」

さて、それからどうなるでしょう。
シルベスターは待ちます。絶望しながら待つしかないのです。
両親は、シルベスターが行方不明になって、悲しみに沈みます。そして、待ちます。

親と子、双方の思いが身につまされます。最後のページの親子の抱き合う姿に、思わす涙が・・・

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