「奈良の民話」カテゴリーアーカイブ

子どもと家庭のための奈良の民話 一

村上 郁 再話(京阪奈情報教育出版刊)126頁 900円+税
ISBN978-4-87806-803-4 C0039 ¥900E

「人の世のはなし」「あちらとこちらの境で」

ここに登場する人たちには、実在の人物もいますし、架空(かくう)の人物もいます。また、実在していても、このようなことが本当にあったのかどうかはわかりません。
それから、ここには、科学的に考えてありえないと思われる話もたくさん含まれています。けれども、これらの話に何かを感じ、語り伝えてきた人たちがいたのです。その「何か」に共感しながら、ひとつひとつの話を楽しんでいただきたいと思います。

子どもと家庭のための奈良の民話 二

村上 郁 再話(京阪奈情報教育出版刊)95頁 840円+税
ISBN978-4-87806-804-1 C0039 ¥840E

「動物たちのはなし」

お話の中で、おおかみやきつね、たぬき、へびなどは、いつの間にか人間の世界に入りこんで人と深くかかわっていきます。また、かえるや鳥に仮託(かたく)して、人の生き方が語られることもあります。人が自然のふところに抱かれて生きていたころは、野生の動物たちは、こんなに身近な存在だったのですね。
いっぽう、おおかみや鹿やへびは、神さまのお使いであったり、また、それゆえに、あちらの世界からやってきた恐ろしいものであったりもします。それで、この巻には、自然の中の神さまの変化したすがたとして、天狗や河童の話も入れておきました。
これらの話を読むと、人がいかにうまく自然とつき合ってきたのかを驚きをもって感じることができます。

子どもと家庭のための奈良の民話 三

村上 郁 再話(京阪奈情報教育出版刊)91頁 840円+税
ISBN978-4-87806-806-5 C0039 ¥840E

「こわいはなし」「おもしろいはなし」

子どもも大人も、こわい話は大好きです。子どもたちは、すぐに「こわい話して」とせがみますが、きゃあきゃあ笑いながら嬉しそうに聞きます。きっと、安心できる人から聞くから楽しいのでしょう。温かいひざの上で、こわさに耐える力を養っているのかもしれませんね。
笑い話は、年齢が少し上の子どもでないとわからないかもしれません。「広岡の腰痛地蔵」などは、中高年の大人にしかわからないユーモアがありますね。どの話にも、人をきずつけるのではない上質な笑いがあります。子どもも大人もいっしょに楽しんでいただきたいと思います。
こわい話や笑い話は、声に出して語ってこそ生きてきます。どうぞ身近な人と読みあい語りあって楽しんでください。