りゅうぐうどうじ
竜宮は、海のはるか向こうや海底にあるとされる異郷。不老不死の幸福な国です。
竜宮訪問のモティーフでは、竜宮に行けるのは、特別な人だけです。神に愛された者だけが行くことができ、帰りにはすばらしいお土産をもらいます。
竜宮を訪問して、ふしぎな童子をもらう話を、話型名「竜宮童子」といいます。
この話型は、さらに3つに分類されます。
1, 竜宮小僧
貧しい男が、花、薪、松などを水に投げ入れていると、ある日、水の中から、女、男、かめなどが現れて、貧しい男を竜宮に連れて行きます。男は、おみやげに、きたない男の子をもらって帰ります。男の子は、男の望む物を何でも出してくれて、男は大金持ちになります。けれども、男の子がいつもいたないかっこうで付いて歩くので、男はいやになって、子どもに帰ってくれといいます。男の子が出て行ったとたん、男はもとの貧乏になるという話。
男の子の名前は、とほう、よげない、ひょうとく、うんとく、うん、などと呼ばれています。
《日本の昔話》では、「とほう」を紹介しています。読んでくださいね。こちら⇒
2, 竜宮小槌(りゅうぐうこづち)
貧しい男が、松を水に投げ入れる、または魚を助けてやる。男は竜宮に迎えられて、呪宝をもらいます。家に帰って、男は一生幸せに暮らします。
3, 竜宮子犬
男が竜宮でもらってくるのは、動物です。動物は、たえず富を生み、男は幸せになります。けれども、隣人または兄が、男をうらやんで、動物を借りて富を生み出そうとしますが、失敗します。男が死んだ動物をつれてかえってにわにうめると、そこから木が生えて天まで届き、天から宝がふって来ます。
《日本の昔話》では、「竜神さまと花売り」を紹介しています。こちら⇒