クリスマスのつぼ

ジャック・ケント作/清水真砂子訳 ポプラ社 1977年

わたしたちは、クリスマスといえば、サンタクロースや雪の中を走るトナカイ、クリスマスツリーを連想します。けれども、この絵本はメキシコのクリスマスのおはなしです。雪のない暖かい所でもイエスキリストの誕生は祝われます。

子どもたちがマリアとヨセフに扮して、家々をめぐるポサーダという行事。ポサーダの最後のパーティーで、子どもたちが飾り付けられたピニャータを割り、中から出てきたお菓子や果物をみんなで分けて食べます。

この絵本では、はじめにふたつのつぼが登場します。双子のようにそっくりのつぼです。が、つぼが焼きあがった時、ひとつにはヒビが入っていました。ヒビの入ったつぼは庭の隅に放っておかれ、悲しみにくれます。ところが、クリスマスが近づくと、つぼ作りの家の女の子が、ヒビの入ったつぼをピニャータにしようといいます。

ヒビの入ったつぼにとって、すばらしいクリスマスになりました。でも、ピニャータになったつぼはこなごなに割られしまい、ゴミ捨て場に捨てられます。悲しんでいると、あのもうひとつのつぼ、りっぱなつぼが、割れて捨てられてきました。りっぱなつぼは、「なんだって いつかは こわれるんだよ。」といいました。

「それで めいめい やくに たったんだね」
「そうだよ。だれだって みんな そうなんだ」

心温まるお話です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です