しもかわらゆみ作 講談社 2018年
春の日にぴったりの本です。ピクニックに行って遊びつかれた後のティータイムにそっと開きたいような絵本です。
作者は、動物細密画の画家です。動物たちは写実的でほんものなんだけれど、表情が愛らしく、物語があって、すてきなファンタジーになっています。
さて、これは、いすのおはなしです。もんしろちょうが飛んでいます。小さなまるいきのこのいすにすわるのは、ねずみ。そのぴったり感がすばらしい。のっぽのきのこのいすにすわるのは、りす。やっぱりぴったりです。切り株のいすはうさぎ、たんぽぽのいすには、かえる。葉っぱの小山にはりねずみ。丸太のいすにはきつね。しかといのししがやって来ると、きつねは丸太を転がします。ちゃんと三匹、ぴったり並んですわれました。
すずめやことりたちが飛んできました。どこにすわると思いますか?
あれれ、いつのまにか、もんしろちょうが二匹になっています。