さて、固いものの代表は、金属ですね。
リュティ先生いわく。
「昔話は金属類の中では高貴でまれなものをこのむ。すなわち黄金や銀、銅などである。(中略)めったにないもの、高価なものは周囲よりもひときわめだって見える。それは孤立しているのである」
孤立している、ということですが、これまで見てきた一次元性や平面性という性質にも、じつは、この概念はあてはまります。 この「孤立性」という性質は、昔話を考えるにおいて、とても重要ですので、のちに、改めて考えたいと思います。 ここでは、とりあえず、昔話では、高貴でまれな金属が好まれる、これも孤立性のひとつの表れだということだけ覚えておいてください。
は~い。昔話の主人公も孤立しているって、きいたことあるよ。 これも、いまは、おあずけだね。
金や銀が好まれるというのは、たとえば、昔話の題をならべるだけで納得できると思います。「金の・・・」という題の話をいくつあげられますか。
ほかにも、こんな例があります。