わにざめと医者坊主

わにざめといしゃぼうず

岩手県の昔話

渡し船は、川だけでなく湖や沼や港湾の、こちらの岸から向かいの岸にわたるための船です。
乗合船は、バスのように、知らない人たちがいっしょに乗ります。
船は、板一枚下は地獄ですから、乗り合いの人たちは、大げさに言えば運命共同体のようなものです。それがわにざめに魅入られて動かなくなったのですから、たいへんです。
持ち物を投げ入れてみいられた人を特定するというモティーフは、落語にもあります。

げんなさんとわにざめの歌の掛け合いについては、原話につぎのような注があります。
「げんな医者の歌を間を引いて流ちょうに歌った後、わにざめの罵言を早いテンポで、不器用に怨めしそうに歌うところにこの話のひょうきんな面白みがあるのである。」


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木仏金仏

きぶつかなぶつ

大分県の昔話

話型名「木仏と金仏」
信心深い男の木仏と金持ちのりっぱな金仏との業比べの話。

この木の仏さまと金の仏さま、「ねずみのすもう」の貧乏なじいさまのねずみと金持ちの家のねずみによく似ていますね。「ねずみのすもう」は幼い子に向きますが、「木仏金仏」は、幼い子にとっては、言葉が少し難しいのと、木仏を手に入れたいきさつが難しいです。中学年以上なら楽しめると思います。
類話はあまりないようですが、ほんわかしたいい話です。


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