かえるにょうぼう
新潟県の昔話
異類婚姻譚のひとつです。
かえるでも蛇でも鯉でもなんでも、結婚相手になるのがおもしろいですね。
かえる女房は、青森から大分まで広く伝わっている話だそうです。
同じ異類嫁の話でも、「つる女房」などは哀愁をさそいますが、かえる女房は何だかユーモラスです。
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あとはみんなきつねどの
動物たちが、手に入れてきた物を分ける話。動物分配譚です。
食べ物とか、何かいいものを拾ったり、分捕ってきて何匹かで分けようとします。
大きく2種類の話が合って、ひとつは、この話のように、奸智にたけたトリックスターが分配するのですが、自分が得をするように分けます。
もうひとつは、「はちは八文」とか「くもは九文」のように語呂合わせで分けます。
どうすればうまく分けられるかというのは、幼い子どもたちにとっては、いつも大問題ですね。
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ねずみのききみみずきん
運定めの話を探していて見つけました。
お堂に泊まっていると、神さまたちが生まれた子どもの運命を話す、その運命をめぐっての物語です。
「ねずみの聞き耳ずきん」は、運定めの大きな構造の中に聞き耳のエピソードが挟み込まれています。
話型としては「聞き耳」です。
参考 おはなしひろば「聞き耳」⇒こちら
「聞き耳」は、動物(日本では多くが鳥)の言葉が分かる呪物です。
恩返しにもらう宝物という形が多いです。
自分の運命を知った主人公の男の行動がショッキングではありますが、ねずみへの親切心とねずみの恩返しのおかげで、人間味のあるストーリーになっていると思います。
結末がちょっとぞっとしますが(笑)
高学年から中学生、大人向き。
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おおかみのまつげ
話型名は「炭焼長者」
生まれたときに授かった運で人生が決まっていく話は、たくさん残っているようです。ちょっと残念な気もしますが(笑)
主人公は、運命と戦ったりやりすごしたりしながら前向きに生きているように思います。
この話の主人公である福を持っている女性は、夫のために福を失います。けれども、勇気をもって次の一歩を踏み出すことで、ふたたび福を得ます。
やはり、その人がどう生きるかということなのですね。
生まれたときに、神が運を授ける話は、世界じゅうにあるようです。
おはなしひろばの「七つの年の水のじゅみょう」(日本の話)も、生まれたときに神さまから運をもらっていますね。こちら⇒
おおかみに出会って、人と動物を見分ける呪物であるまつ毛をもらうモティーフがおもしろいと思います。これだけでひとつの話型にもなっています。
共通語テキストは『語りの森昔話集6プレッツェモリーナ』に掲載しています。⇒こちら
15世紀室町時代のお伽草子です。
別名を「七夕」といい、七夕の由来を語ります。
天上の異郷遍歴譚であり、難題嫁、異類婚姻譚でもあります。これらのモティーフは、ヨーロッパの昔話にもあるので、世界共通で本当に古くから好まれてきたストーリーなんだなあと、おどろいてしまいます。
七夕の話は様々あって、特に天人女房が多いのですが、ここは、男が彼岸の存在で、妻が夫を求めて天にのぼるというのが、ちょっと違っておもしろいと思います。
宵の明星や、すい星、スバルなどの星が登場するのも、おもしろいですね。
ぜひ七夕に語ってくださいね。
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