豆まきの由来

まめまきのゆらい

奈良の昔話

節分のための話をご紹介。
このストーリー、初めは 「 猿婿 」 か 「 蛇婿 」 みたいでしょ。とちゅうで 「 鬼の子小綱 」 になって、そのあと 「 難題婿 」 みたいになって、……最後は氏神さんだったってオチ。
短い話なのにモティーフがいくつも組み合わさっていて、おもしろいですね。


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豆さんころがれ

まめさんころがれ

秋田の昔話

話型名 「 鼠浄土 」。みなさんよくご存知ですね。
音声は、4歳児に語っているライブです。ね、わたしの語りの後、子どもが自分の知っている鼠浄土を話してくれているでしょ。


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鬼のひとり娘

おにのひとりむすめ

大阪の昔話

あまり聞いたことのない話かもしれません。狂言好きのかたには、「 首ひき 」 と同じストーリーだと気づかれたと思います。
原話の語り手は大阪の坂田静子さん。明治生まれのかたで、子どもの頃、芝居好きのお父さまから聞かれたと、出典本の注に書かれてあります。
この話、大好きで、あちこちで語っています。音声は小学3年生に語ってるライブです。


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死人の手

しにんのて

奈良の昔話

恐い話ですが、笑いや悲しみの要素も併せ持っています。この原話を見つけたとき、またひとつ宝石を見つけたと思いました。ぜひ語ってくださいね。
原話は國學院大學説話研究会編 『 奈良県吉野郡昔話集 』 に入っています。

共通語テキストは『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』に掲載しています。こちら⇒書籍案内

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さるの海岸見物

さるのかいがんけんぶつ

島根県の昔話

この原話 ( 『 出雲の昔話 』 所収)を見つけたのはおはなしを始めて間もないころです。出雲の土地言葉で語られていますが、きちんと注がついているので意味はよくわかります。でも、この土地言葉では、このまま覚えて語ることはできませんでした。それで、自分の言葉に直しました。どうしても子どもたちに語り伝えたかったのです。まだ、再話の 「 さ 」 の字も知らなかった頃のことです。
低学年から高学年まで、数えきれないほどの回数を語りました。 音声は、4年生。
ふだんの生活の中で、幼い子どもは、深い気持ちもなくアリや虫を殺します。そして、殺した命が二度と生き返らないことを、身をもって理解します。衝撃とともに。そんな経験はみなが持っています。だから、子どもは、さるのしたことを残酷だと一方的に非難はしません。むしろ、さるの立場で聞いている子どもは、自分の経験に照らし合わせてはっとします。そして、かにをだんごに丸めて返事させようとするさるの行為を、子どもは 「 我がままだ 」 とは考えません。さるの祈るような思いが分かるからです。共感です。だから、返事が返ってきたとき、子どもは救われたようなうれしそうな顔をします。そして、「 ものいうても返事するもんがおらなんだらあかんなあ 」 というテーマをすっと受けとめてくれます。
以前、6年生に語ったとき、あとでひとりの男の子が目を赤くして、こっそりいいに来てくれました。
「 昔話はいいなあ。死んでも生き返るから 」
この子は幼稚園のときから昔話を聞いてくれていた子でした。
ちなみに、ずっとあとになって、松谷みよ子さんの再話による絵本 『 さるのひとりごと 』 が出版されました。

共通語テキストは『語りの森昔話集2ねむりねっこ』に掲載しています。こちら⇒書籍案内

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