山んばとおぎ

やまんばとおぎ

新潟県の昔話

山姥には、人に害をする山姥と、人に福をもたらす山姥がいます。⇒こちら
この話では、害をする恐ろしい山姥です。
「おぎ」は女の子の名前です。おぎが留守番をしているときに山姥がやって来て食べてしまいます。おぎは両親によってうまく隠されているのですが、おぎの櫛が、居所を教えてしまいます。
後半は、おぎを殺された父親が敵討ちをする話です。

おぎは最初から何もしないので、話全体の主人公は父親ですね。
伝承数はけっこうあるのですが、子ども向けの話ではなさそうです。


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きじない太郎

きじないたろう

秋田県の昔話

「ももたろう」や「こんびたろう」の類話です。旅の仲間を連れて鬼退治に行くはなしは、ヨーロッパでも広く語られています。

この話は、鬼の大将として、伝説上の酒呑童子が出て来ます。
しかも最後は、蚊の発生の由来譚になっています。
昔話の伝承のふしぎを感じます。


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きのこの化けもの

きのこのばけもの

秋田県(あきたけん)の昔話

山に生えている野生のきのこと、スーパーなどで売っているこのことでは、大きさも色合いも肌触りもずいぶん違うことが多いです。
どの種類のきのこもかわいいのですが、すごく生命力が感じられます。
毎晩やってくるかわいい娘たちのイメージが、きのこにぴったりです。

発端句と結末句もちゃんとついていて、短いけれど、昔話らしさがよく出ている話です。


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かみなりさまとかさやさん

富山県の昔話

話型名は「源五郎の天昇り」といって、何らかの偶然で天にのぼって、幸運を手に入れる話を誇張して語った笑い話です。

その何らかの偶然というのは、たとえば、なすの苗を植えたらどんどん育って天まで届いてしまったとか、桶屋が桶を作っているとき、たがにはじかれて天にのぼったとか。「かみなりさまとかさやさん」は、傘が風に吹かれて、いっしょに天まで飛んで行きます。

結末は、夢だったとか、桑畑に落ちたとか、竜宮まで落ちて歓待されたけど釣り人に釣り上げられたとか、琵琶湖に落ちて源五郎ブナになったとか、さまざまです。

幼い子に語れるものを再話してみました。


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海行こう、川行こう

うみいこう、かわいこう

新潟県の昔話

水辺に毎日ごみを捨てたので、沼の主に魅入られて竜になったというシチュエーション、現代的ですね。環境問題を彷彿させます。 

我が子のために自分の目玉を抜き取るというモチーフは、昔話ではほかにもありますが、心を強く揺さぶります。
目玉をぬりこめた鐘をつくと歌が聞こえます。

この鐘が滋賀県の三井寺まで転がって行ったという結末とあわせて、伝説的な雰囲気を漂わせています。


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