黄金のつぼ(天福地福)

岩手県の昔話

おうごんのつぼ

話型名は「天福地福(てんぷくちふく)」。

生来の幸運により富を授かる致富譚。
全国にありますが、特に東北や日本海側に多いようです。
福運のある者と無い者の違いがはっきりと描き分けられています。
正直じいさんと欲ばりじいさんの話になっているものもありますが、じつは、怠け者が福を得る類話もあるのです。もともとは、人物の性格ではなく、あくまでも天の運によるという話なのでしょう。

世界じゅうに分布していて、ATU834「貧しい兄弟の宝」に分類されています。
ストーリーはほぼ日本の話といっしょですが、となりの爺よりも兄弟の対立が多いようです。
黄金の入ったつぼは、運のない者が開けると、死んだねこやヒキガエル、あり、へび、骸骨、くそ等の入ったつぼに変わります。
中国の類話が面白いので、いつか再話して紹介しますね。

共通語テキストは『語りの森昔話集6プレッツェモリーナ』に掲載しています。⇒こちら

日常語の語りを聞けます。

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