いのちのろうそく
岡山県の昔話
印象的な話ですが、『日本昔話通観』には3話しか載っていない、珍しいものです。
話型名「寿命のろうそく」
ろうそくの長さが人間の寿命を示していて、ろうそくが消えるとき、その人の寿命も終わるという設定で、ストーリーが進みます。
ここで紹介した広島の話では、はしごを登って天国に行きます。天国にろうそくが並んでいるのです。門番が鬼だというのが意外です。
鬼が目覚めないか、子どもたちははらはらしながら聞きます。
ろうそく=寿命というモティーフは、グリム童話にあります。KHM44「死神の名づけ親」。ここでは、ろうそくは、洞窟の中に並んでいます。ヨーロッパにはよくあるモティーフのようです。
共通語テキストは『語りの森昔話集6プレッツェモリーナ』に掲載しています。⇒書籍案内