くすり

新潟県の昔話

継子話が世界じゅうにあるのは、どうしてなのでしょう。
実際の継子継母を語っていると考えても、また実の親子関係を継子話に託して語っていると考えても、親子の心理的葛藤の中で癒されるべきものがあるからではないかと思います。

さて、「薬」は、「姑の毒殺」という話型に属します。
愚人譚のなかの愚か嫁の話群のなかの「姑の毒殺」。笑い話です。
嫁が姑を殺そうとする話。
それを継子話にしてあるのが、この「薬」です。

この話型は、人の愚かしさを笑ういっぽうで、処世術というか、教訓性がとても強いので、昔話というより、世間話のようです。
全国にけっこう濃厚に伝えられているようです。


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