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けものの王さま

けもののおうさま

広島県の昔話

話型としてみると、「古屋の漏り」と「さるのしっぽはなぜ短い」の由来話と「太陽をおがむ話」が組み合わさっています。
語り手はうまくつなげて楽しんでいるように思います。もちろん聞き手も楽しんでいるのでしょう。

「もるんが乗った」「もるんが引っ張る」の言葉は、リズムに乗ってうまく語れば大笑いできますね。


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オオナムチとスクナヒコの国作りの旅

おおなむちとすくなひこのくにづくりのたび

オオナムチは、大国主命(おおくにぬしのみこと)の別名です。大国主命には、たくさんの別名があります。
スクナヒコは、オオナムチといっしょに国作りをした神さまです。体が小さく、少年のような明るさといたずらっぽさが魅力的です。
けれども、まじめなオオナムチが「国作りはうまくいったかなあ」と自信なさげに尋ねたときの、スクナヒコの答えはとても含蓄があります。

この再話は、古事記、日本書紀、風土記のなかから、スクナヒコが登場する場面だけを取りだしてならべています。


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蛇むかし

へびむかし

山形県

話型名は「蛇婿」。かえるが恩返しをする型です。
よくある蛇婿と違って、この蛇は婿入りしてきます。

蛇は何も悪いことはしていないのに殺されてしまいます。むしろ、妻のために鷹の巣を取りにいくという危険を冒すのですが。異類であるというだけで、許されないのです。

古くは、三輪山伝説にもあるように、蛇は神さまでした。それが時代の流れの中で、こんなふうに変化していくんですね。


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かめに負けたうさぎ

かめにまけたうさぎ

新潟県の昔話

うさぎとかめの話は、イソップ寓話で有名ですね。日本では、童謡のほうが有名かもしれません。
今回の「かめに負けたうさぎ」はその後日譚です。
創作ではなくて、ちゃんと伝承された話なのですが、なんだか、語り手の遊び心を感じます。

イソップの「うさぎとかめ」を知っている子に語ってあげてください。


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むかでとなめくじ

和歌山県の昔話

強い動物と弱い動物が争って弱い動物が勝つというパターンの動物競争譚は、世界じゅうにあります。この「むかでとなめくじ」は、足の速さの競走です。
ただ、興味は、足の速さにあるというよりも、むかでの足の数の多さに興味が向いています。「むかでの使い」⇒こちら「むかでの医者むかえ」⇒こちらも同じ趣向ですね。

それにしても、むかでやなめくじが日常的に見られる環境も減ってきているので、本来幼い子ども向けの話なのに、中学年以上でないと面白みが分からないかもしれません。江戸やわらじも、小さい子には分かりませんね。
どちらにしても、おまけの話です。


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