「かわいそうな話」カテゴリーアーカイブ

鬼の子

おにのこ

福島県の昔話

鬼にさらわれた女性を助け出す話。
話型名を「鬼の子小綱」といいます。
青森から鹿児島まで広く伝わっているそうです。

紹介した話は姉と弟の話ですが、弟ではなく爺であることが多いです。

鬼の家から脱出するときに活躍するのが、鬼の子です。この子は人と鬼の間に生まれた子どもです。
「自分は半分鬼だから人間とは暮らせない」といって、あわれな結末になっているものが多いです。
お正月や節分の飾り物の由来を語るものもあります。


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長柄の人柱

ながらのひとばしら

京都の伝説

大阪府の摂津(せっつ)の長柄の橋は古来から歌枕として和歌に詠まれ、有名です。この長柄の橋にまつわる伝説に、「長柄の人柱」があります。
言い出した人が犠牲になる、だからしゃべるなという、いかにも日本的な発想ですが、同じ話が、日本全国に伝わっているそうです。
昔話ではなく伝説ですから、ほんとうにあったこととして、リアルに伝えられていました。
いまでは過去の価値観を知る材料なのでしょうか。それとも、非情な世を生きる知恵として、この心情は、今も共感されるのでしょうか。

とても有名な話なのでご紹介しました。


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月見草の嫁

つきみそうのよめ

新潟県の昔話

異類婚姻譚ですが、異類といっても、きつねやつるやかえるなどの動物ではなく、月見草という植物です。

月見草は、夏の花です。夕方から夜にかけて花を開くので、「月見草」とか「宵待草(ヨイマチグサ)」「マツヨイグサ」とか呼ばれます。

はかないけれど、花の特性にマッチした美しいお話ですね。


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