ぷくさのたましい
アイヌの昔話
アイヌの世界では、動物が神様であるだけでなく、植物も神さまであり、なべや器も神さまです。
神として尊ぶことで、この世のあらゆることが自然に循環していくのです。
現代人が忘れがちな生き方を、アイヌの昔話は教えてくれます。
編者である萱野茂さんは、解説に、「昔話は、人々にとってきわめて身近な話で、しかも人間としてしなければならないことや、してはいけないことを教えています。」と書いています。
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やまのかみさまとばんじ
農民にとっては、山には山の神様がいて山を守り、春になると、田に下りてきて田の神様になるという信仰があります。田の神様は、秋になると山に帰っていきます。
春祭りは、山の神様を迎える祭りで、秋まつりは、山へ送る祭りです。
けれども、猟師や木こり、炭焼きなど、山で生計を立てている人たちにとっては、山の神様は、常に山にいて、山を守ってくれています。
山の神は女性で、出産は穢れとして嫌われていました。山の神の祭りに女が参加するのも禁じられていました。山の神が嫉妬するからです。
この磐司の話は、山の神の祭りの由来を語っています。
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