「恐い話」カテゴリーアーカイブ

まゆ綱 灰綱

まゆづな はいづな

鹿児島県の昔話

話型名は「天道さん金の綱」
日本全国に類話はありますが、特に西日本に多いです。鬼婆など恐ろしいものからひたすら逃げる話で、逃竄譚(とうざんたん)といいます。⇒こちら

類話では、兄弟が天に上って終わるものが多いのですが、ここで紹介したお話は、天から地上にもどって来ます。そして、鬼に飲みこまれた両親も助かります。だから、ちょっとほっとします。
鬼は死にますが、自業自得です。

結末は、ススキの根が赤い由来譚になっていますね。

類話は、朝鮮半島や中国にもあります。⇒こちら
グリムの「おおかみと七匹の子やぎ」も類話です。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

日常語の語りが聞けます。



⇒本格昔話一覧へ

ねこ山

ねこやま

山口県の昔話

ねこはペットとしてとてもかわいい動物ですが、古来からおそろしい一面を持っています。
同じ身近な動物でも、犬は化けませんが、ねこは化ける話がたくさんありますね。
ねこがあまり人間にすり寄らないという習性から、不気味なものとしてとらえたようです。
そして、この世とは異なる世界と行き来できると考えたようです。

この昔話は、話型名「猫山」。
ほかにもよく似た話として「猫島」「猫岳」の伝説があります。⇒こちら


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

日常語の語りが聞けます。



⇒本格昔話一覧

ものいう魚

ものいうさかな

静岡県の昔話

ふしぎな話です。このやまめは川の主(ぬし)だったのでしょうか。

蓑の中から魚が答えた「千頭(せんず)」は、地名です。現在、大井川鉄道に千頭駅という駅がありますね。あのあたりだと思われます。
背中あぶりというのは、いろりの火で背中をあぶって温まることですが、ここでは、やまめのいうことですから、塩焼きか何かにされるということでしょうね。

山奥でひとりきりで・・・ぞっとしますね~


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

日常語の語りが聞けます。



⇒おかしな話一覧へ