はらをたてたびんぼうがみ
山口県の昔話
もとの題は「大晦日のお客」。
「大歳の客」と「貧乏神」が合体したような話です。
大晦日にやって来る来訪神がこの話では貧乏神として登場します。
気のいいおじいさんとおばあさんの会話にほっと癒されます。
腹を立てる貧乏神も、憎めません。
最後のどんでん返しがおもしろいです。
短いけれど楽しい話です。
貧乏神の典型的な話はこちら⇒「貧乏神」
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果てなし話です。
同じ言葉で同じ動作やことがらをくりかえす話。リズムや擬音語が楽しいので、聞き手ははじめのうちはよろこんで聞くし、すぐに覚えていっしょに声に出したりします。
けれども、いつになってもおしまいにならないので、飽きてしまって、「もうやめて」といいます。だから、もっともっととおはなしをねだる子に、話を切り上げるために生まれたのが、この果てなし話です。
地域によって、切りなし話とか、眠たい話、ぶらぶら話、長い話というそうです。
岡山県の「へびの天のぼり」⇒こちらも見てください。
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けもののおうさま
話型としてみると、「古屋の漏り」と「さるのしっぽはなぜ短い」の由来話と「太陽をおがむ話」が組み合わさっています。
語り手はうまくつなげて楽しんでいるように思います。もちろん聞き手も楽しんでいるのでしょう。
「もるんが乗った」「もるんが引っ張る」の言葉は、リズムに乗ってうまく語れば大笑いできますね。
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強い動物と弱い動物が争って弱い動物が勝つというパターンの動物競争譚は、世界じゅうにあります。この「むかでとなめくじ」は、足の速さの競走です。
ただ、興味は、足の速さにあるというよりも、むかでの足の数の多さに興味が向いています。「むかでの使い」⇒こちら「むかでの医者むかえ」⇒こちらも同じ趣向ですね。
それにしても、むかでやなめくじが日常的に見られる環境も減ってきているので、本来幼い子ども向けの話なのに、中学年以上でないと面白みが分からないかもしれません。江戸やわらじも、小さい子には分かりませんね。
どちらにしても、おまけの話です。
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