「笑い話」カテゴリーアーカイブ

大きいねこと小さいねこ

おおきいねことちいさいねこ

福岡県の昔話

これはもうねこの話ではありませんね、人間の世界の話です。動物の話が人間の世界を風刺している寓話です。
子どもたち、だから気を付けるんだよ。世の中ってそんなもんだよ、と教える話ですね。

こんなふうに、人間の裏の面も教えることって、大事だと思います。


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黒い玉、白い玉

くろいたま、しろいたま

アイヌの昔話

パナンペ・ペナンペは、「川上の者・川下の者」という意味です。
ふたりの登場する話はほかにもたくさんあって、いつもパナンペが成功して、ペナンペがまねをして失敗します。軽いこっけい話です。

この「黒い玉、白い玉」では、パナンペもペナンペも鬼から逃げるときに、炭火や灰や茅に化けます。これは、たとえばグリム童話「みつけ鳥」で主人公たちがバラの花とバラの木に化けたり教会とシャンデリアに化けたりして逃げるのと同じ趣向ですね。
話型的にはATU313「呪的逃走」です。呪的逃走については《昔話雑学》「逃竄譚」を見てください。⇒こちら


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さるとかえるの旅

さるとかえるのたび

和歌山県の昔話

かえるは全然走らないで楽をしましたね。
AT275「二匹の動物の競走」ということで、世界じゅうにある話です。
たいていは、走るのが遅い動物が知恵を出して速い動物を追い抜いて勝つというパターンです。イソップの「うさぎとかめ」がそうですね。
日本の昔話では、《おはなしひろば》に「たにしとたぬき」を紹介しています。

おまけのはなしにどうぞ。


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ぬすっと人形

ぬすっとにんぎょう

熊本県の昔話

ふしぎな人形です。呪宝と考えてよいのでしょうが、人のものを盗むというか、主人公を盗人にする力を持つ人形です。しかも、盗人になった主人公は、父親に認められます。このあと、主人公はどんな人生を送るのだろうと、思わず考えてしまいます(笑)
この話は二人兄弟の弟ですが、三人兄弟の末っ子の類話が多くて、「三人兄―弟盗人型」という話型です。全国に伝わっています。
昔話には、さまざまな思いがけない主人公が登場しますね。


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へびの天のぼり

へびのてんのぼり

岡山県の昔話

同じことを切りもなく繰り返したり、同じ言葉をなんどもなんどもきりもなく繰り返したりする形の話を「果てなし話」といいます。
「へびのてんのぼり」は、「ふらふらふらふら」の部分を、聞き手の反応を見ながら、切りもなく繰り返していきます。この情景を想像すると、それだけで笑えてきますね。
しかも、オチがけっさくです!

もっとお話をしてとねだる子どもが、もう聞きたくないというまで語るわけで、語りを切り上げるのに使われます。


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