こしおれすずめ
福岡の昔話
優しいおばあさんと欲ばりでいじわるなおばあさんの話。隣の爺譚 です。この形式の話は、「はなさかじい」「こぶとりじい」「へこきじい」などなど、子どもたちにはとってもなじみがあります。
音声は一年生のライブですが、「さて、おばあさんの家のとなりに」といっただけで、子どもたちが顔を見合わせたり、笑ったりしているのが分かると思います。「やっぱりね」とうなずきながら、欲ばりばあさんにどんな罰が当たるのか予想して楽しんでいます。前半はちょっとドキドキしながらストーリー展開を楽しみ、後半は余裕をもって予想しながら楽しむ。この型の話のいいところだと思います。
昔話は同じ場面は同じ言葉で語ります。繰り返しのリズムは、語る者にとっても楽しいのですが、子どもたちも嬉しいようです。からだを揺らしたり、いっしょに口に出したりして楽しみます。
欲ばりはダメだよという道徳的なメッセージを、子どもたちは楽しんで受けとります。押し付けではなく。もともと子どもには強い正義感があります。昔話には、それを引き出す力があるんだなあと思います。
おはなしが終わって、ろうそくを消すとき、みなお願い事をひとつします。この日、わたしが、「ひとつだけよ」っていったら、「欲張ったらあかん」と笑っていました。そして、「つぎは欲ばりじいさんの話をして」ってリクエストされました(笑)
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