お経を忘れた和尚さん

長野の昔話

日本じゅうに、和尚さんと小僧さんの笑い話があります。どうしてこんなにたくさんあるのかなと思うほど資料が残っています。でも、パターンは多くありません。きっと、きつねやたぬきにだまされた話と同じく、本格昔話がだんだん語られなくなっていっても、短い笑い話は気楽に語られていったんではないかと思います。とくに、幼い子に語ったり、子ども同士が語り合ったりしたのではないかと想像します。そうやって現代までたくさん残って来たのではないかなと思います。
ただし、鎌倉時代の『沙石集』(1283年成立)にも載っているので、もとはかなり古いものです。もともとは、お寺が人々の生活に深く関わっていた社会背景の中で伝わっていました。
この話型では、機転の利く小僧さんが和尚さんをやりこめます。子どもが大人を、社会的弱者が強い者をぎゃふんといわせるので、人気があったのでしょう。
いまは、単純に、おもしろい話として語ることができます。

共通語テキストは、『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』に掲載しています。 ⇒書籍案内

日常語での語りを聞くことができます。

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