千人力

鹿児島県の昔話

全体を三つの部分に分けることができます。
初めの部分は、世間話的な雰囲気です。子どもが恐い物がないといい合う場面は日常よくありそうです。そして、「おれの足をさわってごらん」の発言から一気に恐怖がつのります。
中盤は、幽霊を背負って幽霊の意趣返しに付き合う場面。これは、大人でも恐い。黄色い糸。原色を好む昔話ではあまり出てこない色ですが、暗闇との対比で、非常に印象的です。
幽霊の意趣返しを手伝うモティーフは、1970年代奈良で記録されていて、『子どもと家庭の奈良の民話1』に「ゆうれいのおんがえし」として再話しています。
後半、幽霊がお礼に千人力をくれる所からは、一転、ユーモラスに展開します。歩くたびに足がめりこむというモティーフは、力持ちの描写によくあります。

恐怖を乗りこえて、主人公は幸せを勝ちとります。
ただ、金持ちになったというだけでなく、千人力を使って役立つことをしたのでみんなから慕われた、という結末は、やはり世間話的に感じます。

原話は昭和12年に記録されたものです。

恐い話のおはなし会にどうぞ。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

日常語での語りが聞けます。

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