うろこ玉

うろこだま

岩手県の昔話

呪宝譚のなかでも、もっとも代表的な話。
話型名は「犬と猫と指輪」。え?指輪?バタ臭いですねえ(笑)。そうなのです、これは世界じゅうに分布している話で、「マジック・リング」と呼ばれています。
ATU560。
朝鮮半島に伝わる類話「いぬとねこと玉」を再話してあるので比べてください(こちら⇒

日本の話の場合は、呪宝をさずけてくれる者によって、三つのサブタイプに分かれます。
「蛇サブタイプ」は東北地方中心ですが、かつては日本全体がこの系統だったようです。
「猿サブタイプ」は九州から中国地方で、宝物は猿の三文銭です。
「竜宮サブタイプ」は竜王から宝をもらう話で、九州中心。

今回紹介した「うろこ玉」は「蛇サブタイプ」です。
ねこと犬がそれぞれの特性に応じて活躍します。
失敗の原因がきつねというのも、意外性があっておもしろいです。

「猿サブタイプ」と「竜宮サブタイプ」の合体した話として「かっぱの一文銭」(こちら⇒)もどうぞ。


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