日本の神話
『古事記』をもとに神話を再話しています。
イザナキとイザナミの物語「黄泉平坂」、イザナキの息子スサノオの冒険譚「やまたのおろち」、オオクニヌシが出雲へ行く「いなばの白うさぎ」。
そして今回は、オオクニヌシがスサノオの娘スセリヒメを手に入れる物語です。
根の堅洲の国は地下にありますが、まるで天人女房の難題婿のようなストーリーです。
昔話に用いられるモティーフがいくつもあって、おもしろいと思いました。
例えば、スサノオがオオクニヌシをヘビの室屋、ムカデと蜂の室屋に入れてテストするモティーフは、インディアンの昔話にもあります。
危機一髪の時に、ねずみが助けてくれるモティーフも世界じゅうにあります。ねずみは弱小動物ですね。余談ですが、大黒様の像の足元にネズミがいるのは、これが由来だと思われます。
スサノオはオオクニヌシに頭のしらみを取らせます。信頼しきっている証拠です。しらみ取りのモティーフも世界じゅうにありますね。
オオクニヌシがスセリヒメをつれて逃げようとすると、琴が音をたてる、スサノオがとび起きる。これって、まるでジャックと豆の木です。
蛇のひれ、ムカデと蜂のひれ、というのが出てきますが、ひれというのは、スカーフのようなものです。
ところで、オオクニヌシは、それまではオホナムヂという名でよばれていたのですが、スサノオが別れの時に「オオクニヌシよ」と呼んだことで、そののちはオオクニヌシという名になったということです。人物関係がややこしくなるので、「いなばの白うさぎ」の最初から、オオクニヌシの呼び名で再話しました。
オオクニヌシは漢字で書けば大国主。地上の王という意味です。
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いろいろなモチーフが、たっぷり入っているのに驚きました。
おもしろい話ですね。
ところで、へびのひれとか、むかでとはちのひれとか出て来ますが、どんなひれなんでしょうか?
うろこみたいなもの?
それにしても、神話は中味が激しいですね。
兄さんたち、そんなに何回も殺さなくてもいいのにね。
オオクニヌシがかわいそうです。
でも、オオクニヌシ、地上の王だから、奥さんが複数でもいいんですね。
ジミーさん、コメントありがとうございます。
「ひれ」についてのご質問、ありがと~
注に入れておきました。そうよね、わからないよね。
スカーフみたいな布で、空を飛べるひれが羽衣。ほら、飛天が身につけてるひらひらのやつね。
ね、ストーリーおもしろいでしょ。
でもまだ再話がこなれてないなあ。古文からの再話でなかなか翻訳調から抜けだせてない。語りやすいように再検討しますね。