「男の子の成長の話」カテゴリーアーカイブ

ぼっこ食いあねさま

ぼっこくいあねさま

岩手県の昔話

「ぼっこ」というのは、秋田県や岩手県で赤ん坊のことをいいます。

婿入りの資格試験の話を「難題聟」といいますが、ここでは、「ぼっこを食べる」という難題をパスした主人公が、長者の娘の婿になります。
肝試し的な要素がありますね。

赤ん坊を食べる娘のようすは、まるで怪談です。
聞き手を怖がらせて、ほっとして笑わせる話です。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

日常語の語りが聞けます。


⇒本格昔話一覧へ

なかなかブンブン

岩手県の昔話

課題を解いて求婚をする、「難題婿」の話です。

普通、難題は三つですが、この話では四つ出てきます。
この四つの難題は、それぞれ、昔話ではよくあるおなじみのモティーフで、ハチが援助してくれる話はヨーロッパの昔話にもあります。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

語りを聞けます。



⇒本格昔話一覧へ

小指太郎と宝ぐつ

こゆびたろうとたからぐつ

鹿児島県の昔話

主人公は小指太郎ですが、体が小さい子どもという意味ではありません。
五人兄弟の末っ子で、上から順に、親指太郎、人指し指太郎、・・・と名前が付けられているのです。
体が小さいわけではありませんが、末っ子という意味では端っこの存在です。
昔話では、端っこの存在が、主人公となって活躍することが多いです。

前半は、グリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」にそっくりです。鬼の家に着いてからのナイトキャップの取り換えもヨーロッパの昔話によくあるモティーフです。
けれども、後半の宝ぐつを盗むモティーフや、宝物を家に持って帰るあたりは、とても日本的です。

元気いっぱいの小指太郎の行動を楽しみたいです。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

日常語の語りを聞けます。




⇒本格昔話一覧へ

ぬすっと人形

ぬすっとにんぎょう

熊本県の昔話

ふしぎな人形です。呪宝と考えてよいのでしょうが、人のものを盗むというか、主人公を盗人にする力を持つ人形です。しかも、盗人になった主人公は、父親に認められます。このあと、主人公はどんな人生を送るのだろうと、思わず考えてしまいます(笑)
この話は二人兄弟の弟ですが、三人兄弟の末っ子の類話が多くて、「三人兄―弟盗人型」という話型です。全国に伝わっています。
昔話には、さまざまな思いがけない主人公が登場しますね。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

日常語の語りが聞けます。



⇒本格昔話一覧へ