しりなりしゃもじ
新潟県の昔話
話型名を「尻鳴り箆(べら)」といいます。
それでなでるとお尻が鳴りだすという珍しいへらをひろった男が出世する話。なんだかおかしな話です。
お尻が鳴る音は、「おっぽこ、こっぽこ、すってんねんじん」とか、歌うように調子よく語られたようです。
主人公は、ばくち打ち、なまけもの、ならず者、貧乏人がほとんどです。
しゃもじが福を招く呪物と考えられていたことが、この話の背景にあったのではないかということです。
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かえるのひとまね
話の中に季節は出てこないんだけれど、なんとなく春ののどかな風景が見えてきそうな話です。
かえると博労が話をするのは、昔話の一次元性。何の違和感もなくその世界を受け入れて聞いてしまいます。
かえるの鳴き声や、擬態語もかわいいですね。
かえるの目が後ろについているということも教えています。
だから、本来は幼い子に語られた話だと思います。
いまでは、博労とか伊勢参りとか、幼い子には背景が分からないので残念です。
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きょうのかえるとおおさかのかえる
笑い話です。
もともとは、かえるの目が後ろについていることに注目して作られたのでしょう。
愚か話として分類できるのでしょうが、こんな愚かさは、だれにでもありますよね。自分のことはわからない。馬鹿にして笑うのはもったいないです。共感して笑いましょう。
二匹のかえるが、手をつないで立ち上がる様子は、想像するとかわいらしいです。
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