「笑い話」カテゴリーアーカイブ

さるとかえるの旅

さるとかえるのたび

和歌山県の昔話

かえるは全然走らないで楽をしましたね。
AT275「二匹の動物の競走」ということで、世界じゅうにある話です。
たいていは、走るのが遅い動物が知恵を出して速い動物を追い抜いて勝つというパターンです。イソップの「うさぎとかめ」がそうですね。
日本の昔話では、《おはなしひろば》に「たにしとたぬき」を紹介しています。

おまけのはなしにどうぞ。


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ぬすっと人形

ぬすっとにんぎょう

熊本県の昔話

ふしぎな人形です。呪宝と考えてよいのでしょうが、人のものを盗むというか、主人公を盗人にする力を持つ人形です。しかも、盗人になった主人公は、父親に認められます。このあと、主人公はどんな人生を送るのだろうと、思わず考えてしまいます(笑)
この話は二人兄弟の弟ですが、三人兄弟の末っ子の類話が多くて、「三人兄―弟盗人型」という話型です。全国に伝わっています。
昔話には、さまざまな思いがけない主人公が登場しますね。


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へびの天のぼり

へびのてんのぼり

岡山県の昔話

同じことを切りもなく繰り返したり、同じ言葉をなんどもなんどもきりもなく繰り返したりする形の話を「果てなし話」といいます。
「へびのてんのぼり」は、「ふらふらふらふら」の部分を、聞き手の反応を見ながら、切りもなく繰り返していきます。この情景を想像すると、それだけで笑えてきますね。
しかも、オチがけっさくです!

もっとお話をしてとねだる子どもが、もう聞きたくないというまで語るわけで、語りを切り上げるのに使われます。


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やまんばあと馬子どん

やまんばあとまごどん

岡山県の昔話

話型名「牛方山姥」「馬方山姥」

牛も馬も、農耕や運搬に重要な役割を果たす家畜でした。生活を共にし、世話をしました。
商品のぶりだけでなく、そんな大切な馬を、やまんばあは食ってしまったのです。馬子どんが復讐するのも無理はありません。

ストーリーは、前半が逃竄譚(⇒《昔話雑学》)で、怖い山姥。ハラハラドキドキさせてくれます。
後半は、一転してこっけいな山姥。馬子に簡単に手玉に取られます。
山姥の二面的性格が面白いです。
こういう笑い話化は、聞き手の要求に応えるものではないかと言われています。


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とりのみじいさん

島根県の昔話

話型名「鳥呑み爺」。動物の力によって富を得る本格的な話のひとつです。全国に伝わっています。

おじいさんは、意図せず思いかけず鳥を飲みこんでしまいます。これが古い形で、意図的に鳥を殺して食べる話もあるそうですが、それは新しい形だそうです。

鳥は、カモ、シジュウカラ、ヤマガラなど。紹介した話では、単に「鳥」となっていますが、歌の中に「しじゅうがらがら」とあるので、シジュウカラなのでしょう。

鳥の歌は、ほんとに多様です。たとえば、
「あやちゅうちゅう、錦のおん宝おん宝、助かった」
「しじゅうからからすっぺらぽん、鴨食てポン、どじょう食てポン、のどがこそばゆいチンカンポン」など。
ここは、聞かせどころ、笑わせどころですね。
上手く語れば、子どもたちはいっしょに歌ってくれるでしょう。


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