おはなし会のプログラム1

おはなしの時間が終わったとき、子どもたちに「ああおもしろかった」と思ってもらいたいですよね。
この「ああおもしろかった」は、わたしたちがよい本を読んだ後の、またはよい映画を観た後の充足感に似ていると思います。深い感動であったり、軽やかな笑いであったり。

そのためには、まず、その子たちにぴったりのおはなしを選ばなくてはなりません。その子たちの聞く力や心の成長にぴったりの話を選ぶことから、おはなし会のプログラム作りが始まります。 

場合分けして考えてみます。

1、定期的に学校等に出向く場合。 週一回、月一回、学期に一回などです。(年一回は定期的とは言えませんね、イベントです) 

定期的にいく場合は、きちんと記録をとり、反省も書き入れましょう。次回の話を選ぶときの参考にするためです。今回この話がきけたのだから、つぎはこちらの話も聞けるだろう、などと考えて、子どもの成長に合わせて話を選ぶことができます。 

2、不定期、イベント的に出向く場合。

冒険はせず、これまでの経験から確実に楽しめる話を選んで持っていきましょう。難易度でいうと、定期的なおはなし会より1学年下の話を選ぶと無難です。聞きなれていない子にとって、理解しにくい話を聞かされるのは苦行ですから。またききたいなと思ってもらいたいですよね。 

3、不特定多数の場合。

図書館や、地域の子ども会などでは、どの年齢の子が、何人参加するかわからない。聞きなれた子もいればはじめてお話を聞く子もいる。参加の目的もさまざまだったりします。選ぶのが最も難しいケースです。そんなときは、できるだけ幅広く喜ばれる話(たいていは昔話)をいくつか用意しましょう。

30分のおはなし会なら、60分ぶん、用意します。幼い子も高学年の子も、それぞれが少なくともひとつは「おもしろかった」と満足できるようにかんがえましょう。大きい子が来ていたら、幼い子向けのものだけでなく、様子を見て大きい子向けのものも思い切ってやる。そうすれば、たとえば図書館のおはなし会の低年齢化が少しは防げるかもしれません。

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