やまんば
アイスランドの昔話
アイスランドにも山姥(やまんば)はいるんですね。魔女ではないということは、キリスト教以前の古い信仰の中でうまれた山にすむ妖怪でしょうか。
まぬけなおかみさんをだます山姥ですが、そんなに悪者だとは感じられません。いたずら者って感じでしょうか。
夫が知恵を使って山姥をやっつけますが、さいごは、山姥の財宝を手に入れて幸せになります。めでたしめでたしです。
中学年くらいから聞けると思います。
サブの話かな?
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スウォハムのぎょうしょうにん
「ノーフォーク州スウォハム」と、地名が明記されていますから、その土地の「伝説」のようです。
けれども、まったく同じ話がヨーロッパ各地に伝わっており、さらにさかのぼると中近東に起源を持つとなれば、これは、土地から離れた、より普遍的な「昔話」と考えたほうがよいでしょう。
ATU1645「宝は自分の家にあり」。
マケドニアの「福の神はくさったさくらんぼの中に」と同じ話型です。⇒こちら
日本の「みそ買い橋」は、「スウォハムの行商人」が日本語に翻訳されてそれをもとに日本の話として語り直されたものです。⇒こちら
この3話、くらべてみてくださいね。
「伝説」と「昔話」の違いについては、《昔話雑学》をご覧ください。⇒こちら
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さかなにかえられたわかもの
ATU327「子どもたちと鬼」
この話型には、グリム童話「ヘンゼルとグレーテル」や、イギリスの昔話「ミアッカどん」などがあります。
子どもが恐ろしい鬼や魔女から逃げるという、幼い子どもがドキドキはらはらする話が多いです。
この「魚に変えられた若者」は、悪者がふたり(魔女とパイ)いてちょっと複雑な構造になっているので、あまり幼い子には難しいですね。
ジャマイカは島々からなる国です。島や海の景色を楽しんで語りたいです。
海にも怖ろしい化け物はいるんですね。
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せいあんとにうすのものがたり
聖アントニウスは、キリスト教の聖者で、3世紀ごろの人といわれています。
特に動物の守護聖人だそうです。
今回紹介した昔話は、彼が聖者となる前の物語です。
冒頭、赤ん坊のアントニウスがなぜ木の枝にいたのか、説明はありません。けれども、「鷹にさらわれた子ども」の良弁僧正のように、のちに聖人となる人が木の上にいたという話はよくあるようです。
魔女のキャラクターもおもしろいですが、魔女にたぶらかされる太陽もおもしろいです。そして、アントニウスの助手のぶた、あいきょうがありますね。
最後の2文は結末句です。ゆかいですね。これはいつでも使えそうです。
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大空にあこがれる少女と、大空を王のように飛ぶぐんかんどり。ミクロネシアのヤップ島に伝わる悲しいおはなしです。
ぐんかんどりは、熱帯の海洋に住む大型の鳥です。ブネネは、不詳。サギの仲間ではないかといわれています。
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おうさまとどろぼう
どこかで聞いたことのある話ですね。
ATU981「隠されたお爺さんの知恵が王国を救う」
「うばすて山」とそっくりです。
「うばすて山」の話は純粋に日本の話だと思っていたら、リトアニアにもありました。「うばすて山」は、とっても日本的ですし、「王さまとどろぼう」はとってもヨーロッパらしい。どちらが先ということはないのでしょうか。
人々の想いって、どこも同じ。興味深いです。
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かしこいおてつだいのむすめ
グリム童話では94「賢い百姓娘」が類話です。
グリムは真面目な雰囲気ですが、このリトアニアの話は、くすっと笑える要素がたっぷりあります。それにグリムのほうは長いですから、高学年にしか語れません。この話は3年生くらいから聞いてくれるでしょう。
なぞなぞを楽しみながら、感心したり、ほろっとしたりしてください。
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