「笑い話」カテゴリーアーカイブ

陽気なピペ

ようきなぴぺ

フランス(ロートリンゲン)の昔話

ロートリンゲンは、フランスの、ドイツに隣接する地域。ドイツ語読みではロートリンゲン、フランス語読みではロレーヌです。

この地方の民衆が昔話を語り伝える場は、「楽しい部屋」と呼ばれるだんらんの部屋で、気の合った村人たちが集まって、歌ったり話をしたりしたそうです。
何世代にもわたって伝えられてきた昔話はその家の財産と考えられ、遺産のようにしっかり守って次の世代に伝えなくてはならないと考えられていたとのことです。

この「陽気なピペ」は、ATU330「鍛冶屋と悪魔」に分類されます。
「恐いものなしのジョヴァンニン」にあるモティーフが使われていますが、落ちてきた怪物が600年も呪われていたお姫さまだなんて、奇想天外。しかも、ピペはそのお姫さまと結婚します。昔話の語法的には、平面性の表れ。

長い話ですが、ユーモアがあって、つぎつぎとエピソードが展開して、飽きません。


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いちじく畑の亡霊

いちじくばたけのぼうれい

アルゼンチンの昔話

話型名を「幽霊に変装した泥棒たち」といいます。
スペイン、ポルトガル、イタリア、ブルガリア、アルゼンチン、エジプト、ナイジェリアに報告があるそうです。世界でもせまい範囲でしか語られていないんですね。
でも、このおもしろさは、普遍的な気がします。

話型カタログでは、1740Bですが、この前後には同じようなおかしな話が並んでいます。

高学年のおまけの話にどうぞ。


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悪魔の宿屋

あくまのやどや

コルシカの昔話

登場する悪魔は、父親も息子たちも、たしかに彼岸の存在なのですが、とても人間くさくて、ユーモラスです。

人生を「好奇心街道」と呼んで、いらぬ好奇心を抱くとたとえそれが同情心からであっても地獄に落とされる。なんだか理不尽ですが、人生を生き抜く知恵なのかもしれません。

主人公は、15フラン持って旅に出ます。
そして、ふしぎな女のひとから、15フランでアドヴァイスを3つもらいます。
「話十両」のモティーフですね。
語法的に言えば条件の一致です。


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鍛冶屋のコレン

かじやのこれん

クロアチアの昔話

ATU330「鍛冶屋と悪魔」

主人公のコレンは、トリックスターと考えていいと思います。だれもがこわがる悪魔を手玉にとって、地獄へ行くどころか、この世で大金持ちになります。
笑ってスカッとする話。
ただ、現代の日本の子どもには、鍛冶屋とか修道院にあまりなじみがないのが残念です。

類話的には「フランチェスコの話」⇒こちらや「みじめおばさん」⇒こちらも同じ仲間になります。
そのことから分かるのは、昔話は、構成やモティーフが同じでも、テーマや雰囲気は一話一話異なるということ。語り手はちゃんと見分けなければいけないと思います。


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ごろごろ川の鍛冶屋

ごろごろがわのかじや

オーストリアの昔話

ATU330「鍛冶屋と悪魔」
鍛冶屋が悪魔を出しぬく話です。
鍛冶屋も悪魔も日本ではあまり身近ではありませんが、ストーリーはとっても面白くて笑えます。ちょっとこわくて、ちょっとはらはらしてしかもめっちゃ笑える。ギャングエイジがよろこぶ話です。

この悪魔は、死神に置き変わることがあります。
悪魔や死神を出しぬく主人公は、トリックスターでもあります。こちら⇒トリックスター

今後、類話をいくつか紹介していこうと思いますが、いま公開しているのは「みじめおばさん」です。こちら⇒みじめおばさん


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カテリネッラ

イタリアの昔話

ATU333「赤頭巾」
グリム童話で有名な「あかずきん」ですが、そのもとになったのはペローの「あかずきん」です。そして、ペローの「あかずきん」も、もとになった口伝えの話がありました。
こうして、口伝えの話は、口伝えの形で発展したし、ペローやグリムも口伝えされていきました。だから、いろんな「あかずきん」が存在するのです。
「カテリネッラ」は、子どもが「恐い話して!」って言ったときにお勧めの話です。


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のこりの目玉

のこりのめだま

イスラエルの昔話

貧しくてどうしようもなくなった男が助けを求めるのが、神さまではなくて、悪魔というのが意外です。そして、その恐ろしいはずの悪魔が、ひとりの子どもに追い払われます。ここでも、逆転のおもしろさがあります。
子どもの生きるパワーにスカッとする話です。


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ちょうむすび

ドイツの昔話

悪魔というのは、本来、恐ろしい存在なのですが、なぜか人間にやっつけられる愚かな面があります。
そんな話が世界じゅうにあって、国際昔話話型カタログ(ATU)では、「愚かな鬼(巨人、悪魔)の話」として第1000番から200種類ほどあります。
こんな話を生み出す民衆の精神がとても健康で愛すべきだなあと感じます。

「ちょうむすび」は、人間が悪魔に、悪魔のできないことをやらせて、自分の魂を救う話型に属します。
類話には、悪魔に、おならや息をつかまえて結び目をつくらせたり、こぼしたブランデーで結び目を作らせたり、音をつかまえさせたりします。


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まだらの雌牛よ、フルフル

まだらのめうしよ、ふるふる

モンゴルの昔話

田んぼのお米を食べる鳥をつかまえたのですが、命を助けてやると、恩返しにまだらの雌牛をくれます。
この鳥は、主人公のおじいさんを助けてくれる援助者ですね。
鳥は、雌牛といっしょに言葉の贈り物もします。「まだらの雌牛よ、フルフルといってはいけませんよ」
ところが、おじいさんは、さっそくこの言葉を唱えます。そしてそのおかげで富を手に入れるのです。
昔話では、禁令は破られるという構造を持っていますが、あまりにもストレートなので、思わず笑ってしまいます。

ATU563「テーブルとロバとこん棒」。
よく知られているノルウェーの昔話「北風に会いに行った少年」と同じ話型ですが、主人公のおじいさんが、したたかなのに、のんびりした空気感があっておもしろいです。


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パンの皮

ぱんのかわ

クロアチアの昔話

若い悪魔が、貧しい人から、わずかなパンの皮を盗んで得意になっていたら、家に帰るとおじいさんから叱られます。
悪いことをするのが悪魔の仕事ですから、若い悪魔のやったことは、悪いこととは言えないというのでしょう。
では、何が本当に悪いことなのかと好奇心がわいてきますが、それはさておき、パンの皮とは極端に豪華なものをお返しにくれます。しかもまじめに一生懸命働いて。
おかしくて、ほっと心が温まるお話です。

ところで、悪魔の家って、どんな家なんでしょうね。
地獄のことかと思いましたが、ちょっとイメージが違うようです。

ATU810A「悪魔が罪ほろぼしをする」。
ちょっと珍しい話で、北欧から東欧にかけて語られているようです。


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