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大食い娘

おおぐいむすめ

クロアチアの昔話

ATU501「三人の年老いた紡ぎ女」

グリム童話KHM14「三人の糸紡ぎ女」やデンマークの「トリーレヴィープ」⇒こちらと同じ話型です。
でも、この「大食い娘」の話は、深刻さがなくてとてもコミカルですね。

そして、妖精たちの体の不具合も糸紡ぎのせいにしないで、主人公がちゃんと直してやる、そのやり方もユーモアに満ちています。

主人公の娘は、大食いであるだけでなく、とっても知恵がありますね。


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陽気なピペ

ようきなぴぺ

フランス(ロートリンゲン)の昔話

ロートリンゲンは、フランスの、ドイツに隣接する地域。ドイツ語読みではロートリンゲン、フランス語読みではロレーヌです。

この地方の民衆が昔話を語り伝える場は、「楽しい部屋」と呼ばれるだんらんの部屋で、気の合った村人たちが集まって、歌ったり話をしたりしたそうです。
何世代にもわたって伝えられてきた昔話はその家の財産と考えられ、遺産のようにしっかり守って次の世代に伝えなくてはならないと考えられていたとのことです。

この「陽気なピペ」は、ATU330「鍛冶屋と悪魔」に分類されます。
「恐いものなしのジョヴァンニン」にあるモティーフが使われていますが、落ちてきた怪物が600年も呪われていたお姫さまだなんて、奇想天外。しかも、ピペはそのお姫さまと結婚します。昔話の語法的には、平面性の表れ。

長い話ですが、ユーモアがあって、つぎつぎとエピソードが展開して、飽きません。


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いちじく畑の亡霊

いちじくばたけのぼうれい

アルゼンチンの昔話

話型名を「幽霊に変装した泥棒たち」といいます。
スペイン、ポルトガル、イタリア、ブルガリア、アルゼンチン、エジプト、ナイジェリアに報告があるそうです。世界でもせまい範囲でしか語られていないんですね。
でも、このおもしろさは、普遍的な気がします。

話型カタログでは、1740Bですが、この前後には同じようなおかしな話が並んでいます。

高学年のおまけの話にどうぞ。


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悪魔の宿屋

あくまのやどや

コルシカの昔話

登場する悪魔は、父親も息子たちも、たしかに彼岸の存在なのですが、とても人間くさくて、ユーモラスです。

人生を「好奇心街道」と呼んで、いらぬ好奇心を抱くとたとえそれが同情心からであっても地獄に落とされる。なんだか理不尽ですが、人生を生き抜く知恵なのかもしれません。

主人公は、15フラン持って旅に出ます。
そして、ふしぎな女のひとから、15フランでアドヴァイスを3つもらいます。
「話十両」のモティーフですね。
語法的に言えば条件の一致です。


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神さまと盗まれたパン

かみさまとぬすまれたぱん

リトアニアの昔話

ポーランドの昔話に「サヤエンドウじいさん」という話があります。ちょっと長い話なのですが、その話のユーモアとやさしさが好きで、まだおはなしを始めたばかりのころに語っていました。
それの類話が、この「神さまと盗まれたパン」です。

若者がうそをついてもおじいさん(神さま)は黙って許します。そして、何度も告白のチャンスを与えます。
だれかが罪を犯してしまったときに、直に追求しないこと。それは難しいことだと思います。

最後に神さまは、主人公に「自分の道を行きなさい」といいます。
若者はもう二度と盗みをしたりうそを言ったりしないでしょう。

中高学年の子どもたちが喜ぶでしょう。


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恐いものなしのジョヴァンニン

こわいものなしのじょヴぁんにん

イタリアの昔話

ATU326。話型名は「怖さとは何かを知りたがった若者」

グリム童話4番「怖がることを覚えるために旅に出かけた男の話」も同じ話型です。グリム4番はとても長い話ですが、イタリアのこの話は、すきっとまとまっていて、類話だとは思えないくらいです。

この話型では、主人公がラストで何を怖がるのかが注目されますが、ジョヴァンニンの話はとても哲学的で印象的です。

また、人が顧みなくなった屋敷に宝が隠されていて、その宝が世に出たくて化けて出てくるという「化け物寺」の話は、日本にもたくさんあります。
興味深いです。


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トリーレヴィープ

デンマークの昔話

ATU501「3人の年老いた紡ぎ女」

前半は、イギリスの昔話「トム・ティット・トット」やグリム童話「ルンペルシュティルツヒェン」のような名まえ当ての話です。
でも、トム・ティット・トットやルンペルシュティルツヒェンが悪魔的な存在なのに対して、トリーレヴィープは、心優しい妖精のようで、聞き手をほっとさせてくれます。
トリーレヴィープのやさしさは、後半の3人の糸紡ぎ女のモティーフにはっきり表れます。娘がこびとに感謝している結末も、聞いていて満足感があります。


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コヨーテが星座をつくる

こよーてがせいざをつくる

アメリカの昔話

ひしゃくの形として知られる北斗七星。
世界じゅうの民族が、この星々をながめて物語を語り伝えました。
ここで紹介したのは、アメリカ先住民族ウォスコウに伝わる話です。

トリックスターとしてのコヨーテは、北斗七星だけでなく、すべての星座をつくりました。まるで芸術家のようです。


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地獄へ行った少年

じごくへいったしょうねん

ドイツの昔話

ATU475「地獄の釜焚き男」
男の子の成長を語る話です。

靴のかかとがすり減るまで働かされるモティーフは、日本の昔話にもあります。
地獄ではありませんが、やはり人里離れたふしぎな場所での話です。

地獄の釜の中に少年のおばあさんがいて、言葉の贈り物をくれます。ふしぎな光景です。
ストーリーの後半で出会ったおとなたちが、どんなふうに少年の人生という旅のじゃまをしたのか、考えさせられます。


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相棒

あいぼう

クロアチアの昔話

ATU「死神の名付け親」
グリム童話「死神の名付け親」の類話です。

神さまは公平無私じゃない、死神こそが公平無私だという考えは、皮肉ですが一理ありますね。そこまで追いつめられた庶民の思いが伝わってきます。

死神はその公平無私な鎌をふるって主人公を永遠の眠りにつかせます。


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