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サン・ベルリコカンの温泉へ

サン・ベルリコカンのおんせんへ

フランスの昔話

風邪をひくと大変なのは、動物たちも同じです(笑)
みんなで、温泉の水を飲みに出かけます。

ATU130「動物たちの夜の宿」
グリム童話「ブレーメンの音楽隊」と同じ話型です。
「ブレーメンの音楽隊」も楽しい話ですが、年を取って飼い主に殺されるのを逃れて新天地ブレーメンに旅立つのと比べて、こちらは温泉旅行と、ずいぶん気楽ですね。それに、ちゃんと温泉の水を飲んで風邪を治して家に帰ります。

低学年でも聞けると思います。
ブレーメンの音楽隊との違いを指摘してくれるかもしれませんね。


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語りを聞けます。

ひと口ぶんにはひと口ぶん

ひとくちぶんにはひとくちぶん

アラビアの昔話

アラビア半島は、『アラビアンナイト』でおなじみですね。壮大なファンタジーの伝わる地域です。
アラビアンナイトだけでなく、さまざまな昔話が語られて文献に残って来たそうです。これは、その中の一冊からの再話です。

物乞いが恩返しをするんだけれど、この物乞いはただの人間ではありません。
ふしぎななかにも心があたたかくなる話です。


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語りを聞けます。

金の杯

きんのさかずき

ジョージアの昔話

ジョージア(グルジア)共和国で採録された話。

ATU467「すばらしい花(宝石)の探索」。
この話型の類話はあまり多くはないようです。

長い話ですね。
でも、呪物や彼岸者が次々に出て来て、魔法が満載で、飽きさせません。

そして、ストーリーを貫いているのは、ふたりの盗賊との友情です。
期限までに帰らなければ人質が処刑されるというのは、太宰治『走れメロス』を思い出させます。じつは、太宰は、古代ギリシャの伝承とシラーの詩をもとにメロスを書きました。つまり、この友情ストーリーは、さかのぼれば紀元前4世紀ごろからあって、その流れは今に続いているということです。
友情や誠実さというものは、常に人の心を打つもののようです。

ぜひ、高学年の子どもたちに語ってください。


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みち

インドの昔話

へびが人に死をあたえるために、さまざまなたくらみを凝らします。
ちょっと暗鬱な思いになりますが、これも人の世の真実です。

人びとはこのような物語を語り聞くことによって、客観的な目で人生を見つめ合ったのだと思います。
ふつうなら内省的なことがらを語りの場で他の人たちと共有できたのでしょう。

原題は「死神」です。

中高生から。


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語りを聞けます。

井戸の底の贈り物

いどのそこのおくりもの

フランスの昔話

ATU480「親切な少女と不親切な少女」
グリム童話「ホレばあさん」やスロバキアの「十二の月の贈り物」の類話です。

井戸の底にいる女も娘たちも、彼岸者です。
主人公には贈り物をくれますが、不親切なもうひとりの娘はひどい目にあいます。

原話の解説によると、かつて娘たちは秋の収穫が終わると、娘宿という場に集まって夜なべ仕事をしながら、さまざまな話を語りあったそうです。
その娘宿の風習が、この話の背後に見えるようです。


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動物が話をしていたころ

どうぶつがはなしをしていたころ

フランスの昔話

「動物が話をしていたころ」というのは、この話の発端句(こちら⇒昔話雑学)で、発端句が題名になっています。おもしろいですね。

ATU175「タール人形と穴ウサギ」という話型です。
いたずら者のウサギをつかまえるために、タールをぬり付けた人形を畑に置いておいて、ウサギが人形をなぐったりけ飛ばしたりするたびに、タールのせいで人形にくっ付きます。身動きできなくなってウサギはつかまります。

アメリカのジョエル・チャンドラー・ハリスの『リーマスじいやの物語』で有名です。調べてみるとヨーロッパも含め世界じゅうに類話がありました。「動物が話をしていたころ」はフランスの昔話です。

アメリカの黒人の間で語り継がれてひろがったので、元はアフリカ起源かといわれています。最近の研究では、インドから広がったのだという説もあります、なんにせよ、おもしろい話は世界をめぐりますね。

かしこいかめは、ここでは、トリックスターの役割をしています。


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ヨーナスの馬

ヨーナスのうま

リトアニアの昔話

主人公ヨーナスを乗せて走る馬は、鳥のように、風のように、星のように走ります。
この馬は、馬小屋で一番みすぼらしい馬です。
極端な端っこの存在にもっとも価値があるのが、昔話です。
ヨーナス自身も十二人兄弟の末っ子でまぬけなヨーナスと呼ばれています。その彼が、お城のまほうをとき、お姫さまを救うのです。

ナイトキャップ取りかえのモティーフあり、呪的逃走ありでスリル満点の話です。

最後の「わたしも、お城の宴会に行って~口には入らなかったのさ。」はヨーロッパの昔話によくでてくるる結末句(こちら⇒昔話雑学)です。


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くるぞくるぞ

アルメニアの昔話

この話は、ある地方の伝説です。
同じような伝説や昔話が世界じゅうにあるようです。

崖や川べりなど、人里に近い自然の中から、気味の悪い声が聞こえて来て、だれも近づかなくなる。
あるとき、勇気のある者が出かけて、その声に応えると、声の主が現れる。
その正体は金貨や宝物だった、という話。

だれにも使われなかった隠されたお金は、化けるのです。
経済活動の必要を説いているのでしょうか。
また、自然界に宝を見つけよということでしょうか。

ATU326「怖さとは何か知りたがった若者」の類話です。
『日本昔話通観』では、IT106「危ない危ない」に分類されています。


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主がそうなら道具もそう

あるじがそうならどうぐもそう

パキスタンの昔話

「主がそうなら道具もそう」というのは、パキスタンのことわざのようです。
人の行為は、時代や国の政治情勢や環境に強い影響を受けるということです。
日本にも同じ意味のことわざはあるでしょうか?寡聞にして知りません。

王の夢判断という課題が3回くりかえされます。
お百姓は蛇の助言によってほうびをもらいますが、へびに対する思いが3回とも異なっていて、ハラハラさせられます。
「あんたのしたことは、あんたのせいじゃない」というへびの言葉に、ホッとすると同時に、社会に対してよく目を見開いておかねばという教訓を感じました。

高学年から大人向きの話です。


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魚がくれた子ども

さかながくれたこども

チリの昔話

ATU303「双子または血を分けた兄弟」

グリム童話KHM60「ふたりの兄弟」の類話です。
「ふたりの兄弟」についてはこちら⇒も見てください。

おじいさんがとって来たものいう魚の進言に従うと、おばあさんが双子を生みます。それだけで、この兄弟には特別の力があることが分かりますね。

生命の標識のモティーフ、貞節を表す抜身の剣のモティーフ、命の水のモティーフと、つぎつぎに展開していきます。
グリムのほうは長すぎて語れませんが、これは語れます。原話を見つけたときは、ほんと、うれしかったです。

2年生くらいから聞けるとおもいます。


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語りを聞けます。