イタリアの昔話
イタリア語でプレッツェモロというのは、パセリのこと。だから、プレッツェモリーナは、パセリちゃん。
3年生くらいからがきっと楽しめるだろうと思います。
グリム童話の「ラプンツェル」の類話です。「ラプンツェル」は創作の物語がもとになっていますが、「プレッツェモリーナ」は口承で、イタリアのカルヴィーノが集めた昔話集の中のひとつです。
同じ類話でもずいぶん雰囲気が違います。じつは、グリム「ラプンツェル」以外は、どの類話も、概して明るくちょっと滑稽(こっけい)です。このことについては、マックス・リュティの説明があり、《井戸端会議》でとりあげているので、見てください(こちら⇒)
ATU310、話型名「塔の中の乙女」
ヨーロッパを中心にアジア・アフリカに分布しています。
もっとも古い記録は、イタリアのバジーレの集めた昔話集『ペンタメローネ』(1634-36)です。大修館書店から翻訳が出ているので、ぜひ読んでみてください。「ペトロシネッラ」という題名です。
ペトロシネッラは、プレッツェモリーナの古語だそうです。そう、パセリちゃんね。イタリア語の分かる人は、こちらの動画もどうぞ。 (こちら⇒)
もともとこの話型は、後半が呪的逃走です。
主人公と王子が、後ろに三つのどんぐりを投げて魔女から逃げます。
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