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とらの恩返し

とらのおんがえし

朝鮮半島の昔話

韓国のお話です。この話は1923年に現在の全州市で語られています。
原話の出典の 『 朝鮮民潭集 』 は朝鮮半島が南北に分かれる前に編纂されていま す。それで、テキストには 「 朝鮮半島 」 の話としました。

動物の恩返しの話は、日本にもたくさんありますね。鶴の恩返しとか、きつねの恩返しとか、 変わったところではナマズの恩返しとか。
「 とらの恩返し 」 はいかにもとららしい威勢のいい恩返しの仕方で、ユーモラスでさえあります。子どもたちはと らに親しみを感じて笑いながら聞いてくれます。それだけに、さいごの場面は胸を打たれます。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

語りを聞けます。



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りこうなまほうの鳥

りこうなまほうのとり

モンゴルの昔話

話の中に話が3つも入っていて複雑です。このような構成の話を、枠物語と言います。《昔話雑学》で確認してください。
語るのはちょっと難しいと思いますが、ぜひ紹介したいと思って再話しました。とても不思 議な雰囲気のお話です。
中学生以上向けです。

テキストは『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』に掲載しています。こちら⇒書籍案内

語りを聞けます。




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洪水

こうずい

中国の昔話

船を作って動物たちを救ってやるのは、まるでノアの方舟ですね。
後半はこの動物たちが主人公の少年に恩返しをします。そう、これ も動物の恩返しの話です。
「 黒い髪の人間は助けてはいけない 」 というタブーを犯して、少年はろうやにぶち込まれてしまいます。動物たちと対照的な人間の不誠実。考えさせら れますね。

テキストは『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』に掲載しています。こちら⇒書籍案内

語りを聞けます。




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うそつきくらべ

タイの昔話

美しいおひめさまをめぐって、若者と大臣たちが争います。
謎解きに引き込まれているうちに、お、かしこいなあ!
もちろんハッピー エンド、若者の勝ち。結婚式で、めでたし、めでたし。
なんと知恵のある若者なんでしょう!

4年生以上で語ろうかなあと再話しました。
聞きなれた子どもたちなら3年生くらいでも楽しめるかもしれません。

テキストは『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』に掲載しています。こちら⇒書籍案内

語りを聞けます。



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六ぴきのうさぎ

モンゴルの昔話

とにかく音声を聞いてください!
こんなに子どもたちが喜ぶとは思いませんでした。それで、わたし、かなり動揺しながら語っています ( 笑 )  
聞き手は1年生。
臆病なうさぎの話はよく知られていて、わたしも幼児期に絵本で読んでもらっていました。でも、あまり面白いとは思わなかったのです。今回、子どもに語って、分かりました!このはなしは、語ってこそ面白い、語ってなんぼの昔話だったんですね ( 笑 )
昔話の語法にのっとって、繰り返しは同じ言葉を使って再話しました。それが楽しいリズムになりました。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。ぜひ語ってくださいね。

テキストは『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』にも掲載しています。こちら⇒書籍案内

1年生のライブが聞けます。



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犬を書いて飲む

いぬをかいてのむ

朝鮮半島の昔話

「 だんだんのみ 」 とか 「 かえるをのんだととさん 」 で知られている話の類話です。「 だんだんのみ 」 は鬼が豆をまかれて退散しますね。節分の話のよう に思い込んでいました。だから、「 犬を書いて飲む 」 の原話を見つけたときは、おお、びっくり!
このように、鎖のようにつぎつぎと事柄や物がつながってストーリーが進む話を、累積譚といいます。ほかにどんな話があるか、《昔話雑学》で確認してください。こちら⇒


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語りを聞けます。




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ありとこおろぎ

インドネシアの昔話

類話は世界じゅうにあります。次々にものを頼みに行くだけの話なんだけれど、その動機は話によっていろいろです。
例えばイギリスのジェイコブズの 「 おばあさんと豚 」 とはずいぶん違います。「 ありとこおろぎ 」 では、友だちを助けるためです。しかもハッピーエンド。原話を読んだとき、思わず笑みがこぼれました。こんな話が語りたかったんだって思いました。でも語ってみると大変でした。早口ことばの練習みたいなもんでした。音声は5年生のライブですが、とちゅうから、一区切りずつに 「 ん 」 「 ん 」 「 ん 」 ってかけ声が入っているの、聞こえますか ( 笑 ) ?
2年生では、こおろぎが雌牛に 「 ……川に落っこちたありを助けるんだ! 」 と言い切ったとき、拍手が起きました ( 笑 ) 。 本当はこちらの音声を聞い ていただきたかったのですが、残念ながらICレコーダーのスイッチを入れ忘れていました。聞き手といっしょに弾けて楽しむおはなしだと思います。


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テキストは『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』にも掲載しています。こちら⇒書籍案内

5年生のライブが聞けます。



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ジャックが幸運を見つけに行くはなし

ジャックがこううんをみつけにいくはなし

イギリスの昔話

イギリスのジェイコブズの集めたおはなし。
ストーリーはグリムの 「 ブレーメンの音楽隊 」 と同じです。でも、ジェイコブズのほうは、ストーリー展開を楽しむだけでなく、むしろくり返しの面白さに重点があるように思います。だから、繰り返しのリズムを楽しみつつ、場面が分かるように語るのが、ちょっと難しい。
「 脱穀 」 って、耳で聞いてわかるかな? 「 麦を打つ 」 にしようかな、と迷いました。でもそれでは正確じゃないしね。「 殻竿 」 。大人でもたいていはわかりませんね……。「 さお 」 からイメージできるかな、と思い切りました。
リズミカルに語ることで、少々知らない言葉があっても楽しめると思います。子どもが尋ねたら、あとで説明するといいですね。


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語りを聞けます。




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猟師の息子

りょうしのむすこ

マルタの昔話

昔話にはよくタブーが出てきますね。七年間口をきいてはいけないとか、13番目の部屋だけはあけてはならないとか。そして、タブーは必ず破られます。昔話では、タブーは破られるためにある。
この話でも、王さまが決して言ってはいけないといった言葉を、お姫さまが口にしたために、花婿が去ります。そこからストーリーが動きだす。
聞き手もそのことが分かっているので、どうやってタブーが破られるのか、タブー違反の後、どうやって幸せな結末にたどり着くのかに興味を集中させます。


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語りを聞けます。




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この世の光

このよのひかり

スペインの昔話

地中海、スペインのバレアス諸島に伝わる昔話。
とても不思議で、深く心を打つ話です。
「 聖なる書物 」 って何なのか、知りたくて、ぽんやジミーと国立民族学博物館まで行きました。結果は…「 ブログ 井戸端会議 ー 2015.7.21 聖なる書物って、聖書? 」 を読んでみてください。

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語りを聞けます。




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