五分次郎

ごぶじろう

山形県の昔話

話型名は「一寸法師」。
私たちがよく知っている「一寸法師」はお伽草子に書かれているストーリーがもとになっています。でも、口づたえの世界では、もっと多彩です。小さく生まれた子どもが冒険ののち、宝を手に入れたり結婚したりしてしあわせになるというストーリーですが、その名前は、「五分次郎」だったり、「豆助」「豆たろう」「豆一」「ちびたろう」などなど様々です。

山形県のこの「五分次郎」は、化け物退治をしてお屋敷のあととりになるという結末。ラストで体が大きくなるということはありません。小さいままで幸せになるのがいいなあと思います。
それから、子どもらしい好奇心で木の葉の船に乗ってみるところや、船が波に揺られてゆく情景が好きです。

類話は日本じゅうにたくさんありますが、実は世界じゅうにあるのです。
ATU700「親指小僧」。
身近に読めるものとしては、グリム童話にKHM37「親指小僧」があるし、ロシアの「小指たろう」は、『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』に載せています。これはおはなしひろばで語りを聞けるので、ぜひどうぞ(こちら⇒)。


下のボタンからテキストをダウンロードできます。

日常語の語りが聞けます。

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