むすめとみるく
イソップ物語
イソップは古代ギリシャの人です。だから、とても古い話なのですが、今でも新鮮な響きがあります。
日本のことわざでは、「捕らぬ狸の皮算用」というところでしょうか。
ストーリーは小さい子どもでも分かりますが、娘の行為の愚かさかげんが分かるのは、四年生以上だと思います。おまけの話にどうぞ。
イソップについては、昔話雑学をご覧ください。こちら⇒
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むすめとみるく
イソップは古代ギリシャの人です。だから、とても古い話なのですが、今でも新鮮な響きがあります。
日本のことわざでは、「捕らぬ狸の皮算用」というところでしょうか。
ストーリーは小さい子どもでも分かりますが、娘の行為の愚かさかげんが分かるのは、四年生以上だと思います。おまけの話にどうぞ。
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まほうのうま
長い話ですが、昔話でよく使われるモティーフが、つぎつぎ出てくるので飽きません。
はらはらさせる呪的逃走のモティーフ、じれったいウリアの手紙のモティーフ、援助者が自分をを殺してくれと頼む感動的なモティーフなどです。
敵役のディフが道化の要素を持っていて、笑えます。
呪的逃走の部分でのおひめさまとディフのやりとりは、もともと音楽的な要素があったと思われます。遊びの歌かもしれません。
ウズベキスタンは、中央アジアにあって、多民族国家。
古代からシルクロードの中継地点でもあった所です。
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おうさまのびょうき
大笑いしながら心が温まる話ですね。
この魔法、偶然といってしまえばそれまでですが、主人公のまっすぐな思いが生んだ奇跡だと感じます。
地中海のマルタ島は、日本の屋久島の半分くらいの面積の島です。そんな小さな島に伝わる小さなほほえましい昔話です。
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どうぶつたちのふゆごもり
協力して作業をしようというときに、怠け心のせいで断り、その成果だけを手に入れようというわがまま者の話はよくあります。それがこの話の前半です。
そして後半では、そんなわがまま者たちが、危機に瀕しては一転して協力して、悪者を追いはらいます。
幼い子が喜ぶ話です。
「冬を避けて夏を探しに行くんです」のくりかえしがリズミカルで印象的です。
ATU130「動物たちの夜の宿(ブレーメンの町音楽師)」と130A「動物たちが家を建てる」が合体しています。
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おつきさまをさがしにいくはなし
イリモというのは、東南アジアに生えている高木です。
「イリモ」というのは、パプア・ニューギニアでの呼び名で、日本では「エリマ」と呼ばれて合板の材料として輸入されています。大きいものは高さ70メートルにもなるそうです。
この話は、月の満ち欠けについての伝承です。
幼い子に、月は満ち欠けがあるんだよと教える話ですね。
月や太陽についての由来ばなしは、いろいろな民族が持っています。天体に物語を見る、素朴な空想が楽しいです。
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がらすのやま
フランスのロレーヌ地方の話です。ロレーヌ地方は、ドイツ語ではロートリンゲンといいます。ちょうどフランスとドイツのあいだにあって、かつてはひとつの国でした。そこで、独自の文化が残っています。
ATU400「いなくなった妻を捜す夫」
この話型の話はとても人気があるようです。グリム童話にも3話入っています。(KHM92「黄金の山の王様」、93「からす」、193「太鼓たたき」)
どうして妻(姫)がいなくなったか、探す旅の道中の出来事、妻を奪還するための戦い、と、ストーリーが進むので、長い話になります。
いろいろなおなじみのモティーフが組み合わさっていって、いかにも昔話らしい話になっていきます。
ここでは、冒頭が、羽衣のモティーフで始まります。日本の「天人女房」とそっくりです。そして、見てはいけないというタブーを冒したために、妻は白鳥になって飛び去ります。
妻を捜して旅する伯爵は、極端に年とった隠者三人に出会います。3回のくりかえしがあります。
とちゅうで、動物たちの分配をアドヴァイスするというモティーフがあります。
動物たちは、お礼に贈り物をくれますが、その贈り物が、妻を救い出すのに、ぴったりの力を持っています。状況の一致ですね。
魔法がとけるときには、場所の一致や時間の一致が奇跡を感じさせてくれます。
竜の頭が七つあるとか、竜の命のありかが図形的であるとか、まるで昔話の語法のオンパレードですね。
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ながいはるのために
ATU1541「長い冬のために」という話型で、愚か者の話です。
キーワードの「長い春」は、「長い冬」だったり「非常時」「良い日」だったりします。
お人よしのおかみさんや困っているお百姓を上手くだまして、男はひどいやつですが、これがトリックスターの一面なのです。
日常生活でだれにでもある思い違いや失敗を笑い飛ばすのが愚か者の話。
語りあって笑い飛ばすことで、自分も他人も許すことができるし、共感が寛容を生みます。そのためのトリックスターであり、そのためにストーリーが極端になっているのです。
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おはなしをしていのちがたすかるはなし
深い森のある国には、森の中に森女っていうのがいるんですね。妖精や山男やババ・ヤガーの仲間なんでしょうか。
森女は、どうしてお話がきらいなのでしょうね。
でも、パンの作り方や食べ方が、お話になるんですね。パンの一生っていうお話でしょうか。
そういえば、ずうっと昔、ストーリーテリングの本の中で、子どもたちに何時間でも電話帳を読んで楽しませるおじさんの語り手がいたって読んだことがある。そのときは理解できなかったけれど、今は少し分かるような気がします。
聞き手がいて語り手がいたら、何でもお話になるんです。
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おろかむらのひとたち
世界じゅうにある愚か村話のひとつです。
愚か村話については《昔話雑学》をみてください。こちら⇒
この話の前半は、ATU1450「賢いエルゼ」という話型で、グリム童話にもあります。
後半は、ATU1384「夫が妻と同じくらいの愚か者を3人探す」という長い名前の話型(笑)。
夫が妻の愚かさに激怒して、家を出て行きます。「おまえみたいに愚かな者が3人いたら、もどって来るが、もし見つからなかったら、帰って来ない」と宣言して。そして、すぐに3人見つけるという話。
まあ、世の中ってそんな物なのかもしれませんね。
この後半は、枠物語になっています。こちら⇒。
ここで3つの愚か話が語られます。そして、3つとも、どこにでもあるモティーフです。
ふと思ったのですが、落語がそうであるように、同じ話でも人は飽きずに笑うのですね。聞くたびに思い当たることがあって新鮮なんでしょうね。
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