危機一髪

ききいっぱつ

インドの昔話

インドの昔話を読んでいると、ヨーロッパや日本の昔話になれた目では、意外な展開におもしろさを感じます。
ストーリーの違いもさることながら、宗教や文化の違いからくる生き方というか哲学というか、そういうテーマ的なものも多彩だと感じます。
それでも、悪は滅びるとか、誠実であると報われるとか、基本は同じですが。

出典『インドの民話』の序論で、編者のラーマーヌジャンは、女性が主人公の物語は女性が語ることが多かったと書いています。
男性を助け、救い、元気を取り戻させ、男性のために謎を解いたりするのことが、女主人公の役割となります。この「危機一髪」もそんな話のひとつです。

カースト制や一夫多妻制の中で語られたことを理解したうえで、女性の強さを楽しみたいです。

テキストは、『語りの森昔話集5ももたろう』に掲載しています。こちら⇒書籍案内

語りを聞けます。




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