「動物の話」カテゴリーアーカイブ

三羽の小さなメンドリ

さんわのちいさなめんどり

フランスの昔話

ATU124「家を吹き飛ばす」

イギリスの昔話「三匹の子ブタ」⇒こちらやフランスの「こぶたのリコション」⇒こちらの類話です。
この動物たちの織りなすおはなしは、幼い子どもが喜びます。ストーリーが単純で、ことばがリズミカルだからです。
「だめ、だめ、だめ、あんたはおおかみでしょ。あたしを食べるつもりでしょう」や「タンとふんで、トンとふんで」の繰り返しは音楽的に楽しく語りたいものです。

結末句の「オンドリがないたぞ おしゃべりは おしまいだ」もおもしろいですね。


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ブネネとぐんかんどり

ミクロネシアの昔話

大空にあこがれる少女と、大空を王のように飛ぶぐんかんどり。ミクロネシアのヤップ島に伝わる悲しいおはなしです。
ぐんかんどりは、熱帯の海洋に住む大型の鳥です。ブネネは、不詳。サギの仲間ではないかといわれています。


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三匹の子ブタ

さんびきのこぶた

イギリスの昔話

イギリスの昔話「三匹の子ブタ」は、ディズニーをはじめとして、ずいぶん改ざんされた絵本や動画が、当たり前のように出回っています。
ここで紹介したのは、ジェイコブズが集めて再話したもので、語り継がれた元の形を大切にしたテキストを、日本語で再話しました。

この話は、動物の食い合いの話で、すべての命は他の命をもらって生きているという、命の真実を語っています。子どもには、改ざんしたものではなく、ほんものを伝えたいです。


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きつねとおおかみ

オランダの昔話

おおかみが、ずるがしこいきつねにしてやられるおはなし。
きつねは親せきの子どもの誕生祝いに出かけるのですが、類話では名付け親になるという場合が多いようです。同じような話が世界じゅうにあります。

きつねが悪いのか、ばかなおおかみが悪いのか、世の中ってそんなもんだよねと、笑って教えてくれるお話です。

低学年から楽しめると思います。


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さるとわに

インドの昔話

『子どもと家庭のための奈良の民話二』所収の「さるの肝」とよく似ています。
奈良の話では、さるの肝を欲しがるのは、竜宮のおと姫さまですが、インドの「さるとわに」では、わにの奥さんが、嫉妬のあまりさるの心臓を食べたいというのです。
妻のせいで親友をなくしてしまうわに。なんだか悲しい話ですが、そんなことってあるよなあと思わせます。

ATU91「猿の心臓は薬」。
類話は世界中にありますが、古代インドの『ジャータカ』や『パンチャタントラ』にも記録があるので、インド発祥ではないかと思われます。

日本では、「くらげの骨なし」という話型で広く語られています。

フトモモの実は夏に黄色く熟し、直径4cmほど。味は薄いがバラのような芳香があるそうです。


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くまとしまりす

ロシアの昔話

かわいらしいお話です。
なぜなに話なので、もともと幼い子に語られたものでしょう。

ロシアのなかでも北東部、シベリアで語られているおはなしです。
厳しい冬を超えてお日さまが顔を出す頃の季節感にあふれています。

シマリスは、シベリアでは日常的にみられる野生動物です。

春先のおはなし会でどうぞ。


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動物たちの冬ごもり

どうぶつたちのふゆごもり

ロシアの昔話

協力して作業をしようというときに、怠け心のせいで断り、その成果だけを手に入れようというわがまま者の話はよくあります。それがこの話の前半です。
そして後半では、そんなわがまま者たちが、危機に瀕しては一転して協力して、悪者を追いはらいます。

幼い子が喜ぶ話です。
「冬を避けて夏を探しに行くんです」のくりかえしがリズミカルで印象的です。

ATU130「動物たちの夜の宿(ブレーメンの町音楽師)」と130A「動物たちが家を建てる」が合体しています。


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りこうなうさぎと勇敢なやぎ

りこうなうさぎとゆうかんなやぎ

ブラジルの昔話

うさぎとやぎのチームプレーがうまいですね。
りこうなうさぎに対して、やぎは、おくびょうな部分もあるし、りこうな部分もあるし、のんきな部分も持っています。うさぎがトリックスターだとすると、やぎは、凡人、ふつうの私たちのような性格ですね。でも、友情のおかげで、「勇敢なやぎ」に成長します。

ブラジルの昔話には、先住民族が伝えた話と、ヨーロッパから侵略してきた白人たちの持ってきた話と、奴隷としてアフリカから連れてこられた黒人たちが持ってきた話があります。
「りこうなうさぎと勇敢なやぎ」は、どれだと思いますか?
ブラジルにはいないライオンが登場していますね。そう、黒人が伝えた話です。


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かめと天のおまつり

かめとてんのおまつり

アメリカインディオ

南米の先住民に伝わる昔話。

動物たちが競争する話は世界じゅうにあります。動物競争譚といいます。

この話では、かめとハゲタカが、前半は、どちらが早く天に着くかで競争しますが、かめが天にのぼれるわけがありません。そこで、知恵を使います。日本の昔話「たにしとたぬき」のたにしと同じ知恵です。

後半は、どちらが早く地上に着くかの競争です。これはどう考えてもかめの勝ちですが、危険ですね。
岩とかめが言葉が通じるのがおもしろいです。
この部分は由来譚です。どうしてかめの甲羅にはヒビがあるかという由来譚も、世界じゅうにあります。


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かぜをひいたうさぎ

ミャンマーの昔話

ミャンマーは多民族国家です。
古くから、さまざまな民族が移動してきて、そのたびに戦いがありました。
かつて第2次大戦のおりには、日本軍も占領していました。『ビルマの竪琴』は有名ですね。
現在は、クーデターにより、軍事政権になっています。
為政者がころころ変わる中で、個人はどのように生き延びればいいのでしょう。
「かぜをひいたうさぎ」では、くまのように正直でも、さるのようにごまをすっても、生きられません。
うそをついて逃げるうさぎの生き方もアリだということでしょう。


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