みち
インドの昔話
へびが人に死をあたえるために、さまざまなたくらみを凝らします。
ちょっと暗鬱な思いになりますが、これも人の世の真実です。
人びとはこのような物語を語り聞くことによって、客観的な目で人生を見つめ合ったのだと思います。
ふつうなら内省的なことがらを語りの場で他の人たちと共有できたのでしょう。
原題は「死神」です。
中高生から。
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みち
へびが人に死をあたえるために、さまざまなたくらみを凝らします。
ちょっと暗鬱な思いになりますが、これも人の世の真実です。
人びとはこのような物語を語り聞くことによって、客観的な目で人生を見つめ合ったのだと思います。
ふつうなら内省的なことがらを語りの場で他の人たちと共有できたのでしょう。
原題は「死神」です。
中高生から。
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この話は、ある地方の伝説です。
同じような伝説や昔話が世界じゅうにあるようです。
崖や川べりなど、人里に近い自然の中から、気味の悪い声が聞こえて来て、だれも近づかなくなる。
あるとき、勇気のある者が出かけて、その声に応えると、声の主が現れる。
その正体は金貨や宝物だった、という話。
だれにも使われなかった隠されたお金は、化けるのです。
経済活動の必要を説いているのでしょうか。
また、自然界に宝を見つけよということでしょうか。
ATU326「怖さとは何か知りたがった若者」の類話です。
『日本昔話通観』では、IT106「危ない危ない」に分類されています。
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かめにょうぼう
漁師の若者が亀を連れて帰ると、留守の間に家のそうじや炊事がばっちりてきている。かくれて見ていたら、亀の中から美しい娘が出て来た。
このシチュエーション、亀を魚や狐に取りかえても、成り立ちますね。しかも、日本でもヨーロッパでもよくあるシチュエーションです。
妻が異類の、異類婚姻譚です。
ただし、日本の異類女房のように結末は離別ではありません。むしろ、後半は絵姿女房にそっくりです。
王さまが、妻を手に入れようとして無理難題を出します。けれども、妻は亀の化身で、海の女神である母と弟の豆ちゃんが力を貸して解決してくれます。
この豆ちゃん、かわいいでしょう?かわいくて、子どもに聞かせたくて再話しました。
全体に地中海の明るさを感じます。
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日本の天人女房の昔話とそっくりですね。
あざらしの皮が天女の羽衣の役割をしています。
妻の歌から、海の世界でも子どもがいたことが分かります。哀愁漂う美しい話です。
ヨーロッパの昔話では、これが導入部となって男が妻をさがしに出かけてさまざまな苦難を乗り越え、さいごは幸せになるというパターンが一般的です。
話型でいえばATU313「呪的逃走」やSTU400「いなくなった妻を捜す夫」です。
導入モティーフだけで完結しているこのアイスランドの話は、とっても日本的です。
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虎のまつ毛をかざして見ると、人間の本性が分かる。
日本の昔話「狼の眉毛」とそっくりの話です。「狼の眉毛」は国内のあちこちで記録があるのですが、外国の話ではこの1話しか見つけられませんでした。それがふしぎで珍しいので紹介したいと思い、再話しました。
日本の場合、狼が呪宝をくれる呪宝譚のひとつです。
狼は、日本の伝承では神さま、もしくは神さまに近い存在です。こちら⇒《昔話雑学》。自然神ですね。
では、虎は?
朝鮮半島や中国では、虎はやはり神さまに近い存在です。
日本の話が朝鮮半島に渡って換骨奪胎されたのでしょうか。
日本の「狼の眉毛」では、狼の眉毛を手に入れた主人公は、眉毛を使って幸せになります。でも、朝鮮半島の「とらのまつ毛」では、まつ毛はたいして役に立っていませんね(笑)
そのうち、「狼の眉毛」も語れるように再話したいと思っています。
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北米インディアンには、トウモロコシの起源に関する話がたくさんあります。部族によってさまざまなヴァリエーションがあるようです。再話したのは、クリーク族に伝わる話。独特の雰囲気を追ったこの話は、昔話というより、神話というところでしょうか。
もともと、トウモロコシは、原産地が北アメリカです。人びとにとって重要な穀類でした。だから、おばあさん(女神)の愛が現れた物と考えたのかもしれません。
日本では、『古事記』に、穀物の起源神話があります。逃げてきたスサノオにオオゲツヒメが、鼻や口から食べ物を出してきて食事を与えますます。怒ったスサノオはオオゲツヒメを殺します。すると、オオゲツヒメの頭からカイコが生まれ、目から稲、耳から粟、というふうに、体の部分部分から様々な穀類が生まれるのです。
テキストは、『語りの森昔話集5ももたろう』に掲載しています。こちら⇒書籍案内
レストは、ノルウェーのロフォーテン諸島の一番南のはずれにある孤島で、町の名前でもあります。ロストとも呼びます。ウトレストはレストの向こうという意味。つまり海のかなたの異郷、仙境をいいます。ノルウェーは海洋民族の国なので、海のかなたや海の底にユートピアがあると想像したのでしょう。日本も同じです。竜宮ですね。日本ならタイやヒラメの舞い踊りですが、このノルウェーのはなしでは、カニやタラです。
妖精は気まぐれです。だから、なぜイサクを助けてくれたのか根拠がはっきりしません。偶然なのでしょうか。昔話的にいえば「主人公だから」ということでしょうが、これは伝説です。貧しい漁師がたまたま妖精に富をさずけられた奇跡を語っています。だから、読後、ふしぎな気持ちになります。
大きい人たちに、クリスマスのプレゼントとして再話しました。
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ジプシーというのは、ヨーロッパを中心に世界のあちこちで暮らしている少数民族です。かつては、馬車などで移動して旅暮らしをしながら、芸能や芸術を伝えているというイメージが強いですが、いまは定住の傾向にあるそうです。自らはロマ、ロムとか呼んでいるそうです。
この民話集は、イギリスのウェールズ地方のジプシーが伝えた話を集めたもの。妖精の出てくる不思議な伝説もたくさん収録されています。
この話の赤い外套のおばあさんも、魔女的な存在なのですが、話の最後までくると、妖精のように感じます。
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不思議な話です。
娘と結婚する若者は、たぶんカイレが仕留めた死者の首が再生した者でしょう。
そして、彼が月にいちど帰っていくところは死者の国。その一族の国では、若者は鹿のすがたをしているように思えてなりません。
人と動物、この世とあの世、永遠の魂がその二つの次元をいったり来たりする世界観は、アイヌの昔話を思い起こさせます。
中学生に語りたいと思って再話しました。
子どもに語ってみると→井戸端会議その1 と →その2 を読んでみてください。
あまりにも手ごたえがあって驚きました。
テキストは『語りの森昔話集2ねむりねっこ』に掲載しています。こちら⇒書籍案内